povoは通常のSIMカードだけでなく、直接データをダウンロードして使う新しいタイプの「eSIM」で申し込むこともできます。
以前のeSIMはapple watch用のものや、通信会社だと楽天モバイル、IIJmioくらいでしかサービスを提供されてませんでしたが、現在はpovoをはじめLINEMOやahamo、UQモバイル、Yモバイルなどの主要な格安SIM会社も提供を開始し、徐々に普及しはじめています。
この記事では、そんなpovoのeSIMの特徴や使い方、注意点について解説します。
目次
povoはeSIMにも対応!
povoは通常のSIMカードでも契約できますが、楽天モバイルやIIJmioなどで普及が進んでいる「eSIM」でも契約可能です。
まずはeSIMの特徴について、解説します。
eSIMはデータをダウンロードして使うSIMカード
eSIMとは通信に必要なデータをスマホ等の対応機種にダウンロードすれば使える仕組みのSIMカードです。
通常のSIMカードをpovoで新規契約して使うには、自宅までカードが送られてくるのを待つ必要があります。
しかし、eSIMなら申込後に専用のURLからデータをダウンロードすればすぐに使い始められます。
povoサービス開始時の口コミを調べてみても、をeSIMで新規契約してすぐに使い始めることができたという声がありました。
povoをesimでiPhone SE2に導入!!(*゚▽゚*) pic.twitter.com/pUsm7Bvl4O
— につ (@ni_tsu_i_te) March 23, 2021
povo eSIM 純新規 開通。
想像していた通りau表示です pic.twitter.com/ERdDjCQKuh— alstamber (@alstamber) March 23, 2021
eSIMの活用方法・eSIMを選ぶメリットは?
eSIMの大きなメリットとして挙げられるのが、対応機種において通常のSIMカードとeSIMの2プランを同時に使う「デュアルSIM」の運用ができることです。
本来、SIMカードを2枚使いたい場合はReno AやSIMフリー版AQUOS sense4などの、SIMスロットが2つある機種が必須でしたが、eSIMならiPhoneやPixelなど、SIMスロットが1つしかない機種でも対応しているケースがあります。
SIMカードの2枚運用ができる機種の選択肢が増えるのはeSIMを使うメリットです。
例えば仕事とプライベート用に使う携帯電話を別に持っていた人は、povoをeSIMで契約して他社のSIMと同時にスマホに入れておけば、1台で仕事とプライベートの連絡を同時に行えます。
また、povo以外のSIMを使っていて他に乗り換えたくないけどプランの上限によってデータ容量が毎月足りない、という場合は、メインのSIMの容量を使い切ったら通信だけpovoに切り替えて必要な容量をトッピングする、といった使い方も可能です。
povoはトッピングしない限り月額0円なので、メインで使っているSIMで通信障害などが起きた際の予備回線としてeSIMの登録をしておくのも便利ですよ。
eSIMのデメリットや課題とは
eSIMには対応端末が限定されているという課題があります。
日本国内で利用できるスマホの例としては以下のような機種があります。
シリーズ | 対応機種 |
iPhone | iPhone XSシリーズ/XR iPhone 11シリーズ iPhone SE(第2・3世代) iPhone 12~15シリーズ |
Pixel | Pixel 4シリーズ以降 |
Galaxy | Galaxy S23シリーズ Galaxy Z Fold4/Flip4 Galaxy Z Fold5/Flip5 Galaxy A23 Galaxy A54 |
OPPO | OPPO A73 OPPO Reno5 A OPPO Reno7 A OPPO Reno9 A OPPO Reno10 Pro 5G |
AQUOS | AQUOS sense4 lite AQUOS sense6シリーズ AQUOS zero6 AQUOS wish/wish2 AQUOS sense7 |
Rakuten | Rakuten Mini Rakuten Hand Rakuten BIG Rakuten BIG s |
povoのeSIM対応機種はiPhone XS・XR以降とPixel 5、他社・UQユーザーはSIMロックを解除しておこう
povoのeSIMに対応している機種はiPhone XS・XR以降やAndroidのPixelなどです。
多くAndroid機種がeSIMに対応しています。
- iPhone 11~15シリーズ
- iPhone SE第2・3世代
- iPhone XS、XS Max
- iPhone XR
- Galaxy S23シリーズ
- Pixel 7シリーズ
- Pixel 6 シリーズ
- Pixel 5
OPPO A73やPixel 4aなど、その他のeSIM対応機種は対応端末となっていないので、利用できる保証はないことにご注意ください。
なお、povo公式サイトの記述にはauからの変更以外では、利用にSIMフリー端末が必要とされています。
2021年9月以前に大手キャリアで発売された端末には基本的にSIMロックがかかっています(同年10月以降は原則無い)。
SIMロックがかかっている端末を持っている場合はUQモバイルユーザーも含めてSIMロックを解除しておきましょう。
SIMロックはキャリアショップで3,300円を支払うか、無料でMy docomoなどのキャリアユーザー向けWebサイトから解除できます。
povoでeSIMを使う申し込み~初期設定の流れ
povoでeSIMを使う場合の、申し込みから初期設定までの流れは以下のとおりです。
- povo公式サイトを開き契約手続きを行う(eSIMはPCからだと申し込み不可なので注意)
- MNPの場合はpovo公式サイトの注文履歴または電話(0120-914-367、9時~20時受付)で回線を切り替える
- povoを使用しないパソコンなどのデバイスからプロファイル取得用のURLにアクセス
- au IDを入力してQRコードを表示する
- スマホの設定アプリを開き、iPhoneは「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」、Androidは「モバイルネットワーク」→「SIMカードをお持ちでない場合」よりeSIMのQRコードをスキャン
- 他社端末・SIMフリー端末を使うAndroidユーザーはAPN設定を行う
- 111へ通話をかけてガイダンスを最後まで聞ければ開通
QRコードを表示するためには他のパソコンやタブレットを用意する必要があることにご注意ください。
au以外で購入したAndroidスマホを使う場合は、設定アプリの「モバイルネットワーク」→「APN」→「追加」よりアクセスポイントの設定画面を開いて以下の情報を入力しましょう。
最新のpovo2.0では以下の3項目のみです。
- 名前→povo2.0
- APN→povo.jp
- APNプロトコル→IPv4/IPv6
1.0の場合は下記を参考にしてください。
povo(1.0)のAPN設定内容 | ||
4Gスマホ | 5Gスマホ | |
名前 | povo | povo |
APN名 | uno.au-net.ne.jp | uad5gn.au-net.ne.jp |
ユーザー名 | 685840734641020@uno.au-net.ne.jp | au@uad5gn.au-net.ne.jp |
パスワード | KpyrR6BP | au |
認証タイプ | CHAP | CHAP |
povoでeSIMを使う際の注意点
povoでeSIMを使う際は、いくつか気をつけたいポイントがあります。
それぞれ解説するので、目を通してみてくださいね。
eSIM対応端末が少ない
冒頭の方でも触れましたが、povoのeSIM対応端末は、iPhoneのXS・XR以降かPixel 5に限られます。
あまり対応機種が多くないので、人によってはスマホの買い替えなどが必要になることにご注意ください。
スマホのセット購入ができないので、端末は自分で用意する必要あり
povoではahamoのようなスマホとSIMカードのセット購入に対応していません。
eSIM対応のiPhoneやPixel 5は自分で家電量販店やオンラインストア、中古ショップから購入する必要があります。
iPhoneはApple Storeやヨドバシカメラ、ビックカメラといった店舗で、PixelはオンラインのGoogleストアで購入できますよ。
povoをeSIMで使うにあたっておすすめのスマホ
povoをeSIMで使うにあたり、おすすめの機種を2台ほど紹介します。
これからeSIM対応スマホを買う場合は、購入する機種を決める参考にしてくださいね。
iPhone SE(第3世代)はホームボタン搭載ではじめてのスマホにも最適
iPhoneでeSIMを使いたい場合は、iPhone SEの第3世代が安くて高性能です。
iPhone SE第3世代の主なスペック | |
CPU | A15 |
価格(Apple Store) | 62,800円、69,800円、84,800円 |
メモリ | 非公表 |
ストレージ容量 | 64GB、128GB、256GB |
画面 | 4.7インチ、1,334×750 |
重さ | 144g |
バッテリー容量 | 非公表、ビデオストリーミング再生時最大10時間 |
カメラ | アウトカメラ1,200万画素/インカメラ700万画素 |
おサイフケータイ・防水 | 対応/対応 |
6万円程度から買える低価格でありながら、性能はiPhone 13シリーズと同様のチップを搭載しており非常に高性能です。
ゲームや動画編集なども問題ありませんが、メモリはそこまで大きくないためマルチタスクは厳しいかもしれません。
カメラはシングルですが、ポートレート撮影にも対応しているため被写体に重点を置いた撮影が可能です。
Pixel 7はeSIMに対応したGoogle純正のスマホ
Android端末でeSIMを使いたい場合は、必然的に動作確認済みのPixel 7がベストな選択肢になります。
他の機種がeSIMで動作する保障がないので、おとなしくPixel 7を購入することをおすすめします。
Pixel 7の主なスペック | |
CPU | Google Tensor G2 Titan M2 セキュリティ コプロセッサ |
価格(Googleストア) | 82,500円 |
メモリ | 8GB |
ストレージ容量 | 128GB |
画面 | 6.3インチ、2,400×1,080 |
重さ | 197g |
バッテリー容量 | 4,355mAh |
カメラ | アウトカメラ5,000万画素+超広角レンズ1,200万画素/インカメラ1,080万画素 |
おサイフケータイ・防水 | 対応/対応 |
Pixel 7は中の上程度のスペックを持ち、価格は抑えられつつもゲームなどはある程度快適に動作します。
CPUにはGoogleオリジナルの「Tensor」を搭載しており、価格に対してかなりの高性能スマホとなっています。
PixelシリーズはOSアップデートが長く、3年間はOSアップデートをすると公表しています。
長く使いたいのであればPixel7を選択しましょう。
まとめ
povoはeSIMでの契約ができます。
2つのSIMカードが同時に使えるので通信容量を増大させたり、用途ごとに2つの電話番号を使い分けたりできます。
また、eSIM対応端末は限られているので自分の使っている機種が対応しているかどうかは事前に公式サイトでチェックしておきましょう。
なお、当サイトでは楽天モバイルのeSIMや、IIJmioのeSIMについてについてもそれぞれ解説してるので、興味のある方は是非見てみてください!