ドコモの料金が高いと感じている方はイオンモバイルへ乗り換えることで月額料金を安く抑えられます。
1GB単位で選べるプランが豊富に用意されているので、自分の用途に適したプランが選べる点も魅力ですよ。
一方で通信速度が遅くなるなどのデメリットもあるため、乗り換える際は注意が必要です。
今回は、ドコモからイオンモバイルへ乗り換えるメリットとデメリット、乗り換え手順などについて詳しく解説します。
目次
ドコモからイオンモバイルに乗り換えるメリット
ドコモからイオンモバイルへ乗り換えるメリットは以下のとおりです。
- 料金が安くなる
- かけ放題の料金も安い
- 選べるプランの量が多い
- 同じドコモ回線が使えるのでエリア状況など変わらない
- au回線も選べる
- データの繰り越しが可能
- 節約モードがある
下記にて、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
料金が安くなる
ドコモからイオンモバイルに乗り換えると月額料金を大幅に安く抑えられます。
下記表にてドコモとイオンモバイルの料金を比較しました。
データ容量 | イオンモバイル | ドコモ |
~1GB | 858円 | 4,565円 ※各種割引適用時:2,178円 |
~3GB | 1,078円 | 5,665円 ※各種割引適用時:2,178円 |
~20GB | 1,958円 | 7,315円 ※各種割引適用時:4,928円 |
無制限 | - ※200GB:11,858円 |
ドコモで光回線とのセット割や複数回線割引を適用しても、イオンモバイルはその半額以下の料金で抑えられることがわかります。
またドコモには定額プランがなく、使ったら使った分だけ料金が高くなる変動制プランの「eximo」のみ取り扱っています。
毎月決められたデータ容量を定額で使えるわけではないので、使い過ぎた月は料金が高くなってしまうリスクがあります。
一方でイオンモバイルは定額プランなので、データ容量を使い切った時点で速度制限がかかり、料金が高くならない点が安心です。
無制限プランがなく200GBになると割高になるのがネックですが、小容量から中容量程度であればイオンモバイルの方がお得に使えますよ。
かけ放題の料金も安い
イオンモバイルは通話かけ放題の料金が安い点も魅力です。
かけ放題 | イオンモバイル | ドコモ |
完全かけ放題 | 1,650円 | 1,980円 |
10分かけ放題 | 935円 | - |
5分かけ放題 | 550円 | 880円 |
ドコモより月額300円ほど安いので、通話を多く利用する方もお得に運用できるでしょう。
選べるプランの量が多い
イオンモバイルは料金プランの数が多く、10GBまでであれば1GB単位でデータ容量を選べます。
個人向けの音声プラン「さいてきプラン」を見てみましょう。
さいてきプラン (音声プラン) |
月額料金 |
0.5GB | 803円 |
1GB | 858円 |
2GB | 968円 |
3GB | 1,078円 |
4GB | 1,188円 |
5GB | 1,298円 |
6GB | 1,408円 |
7GB | 1,518円 |
8GB | 1,628円 |
9GB | 1,738円 |
10GB | 1,848円 |
さらに、20GB以上の大容量プランは最大200GBまで選べます。
さいてきプラン 20GB以上 (音声プラン) |
月額料金 |
20GB | 1,958円 |
30GB | 2,508円 |
40GB | 3,058円 |
50GB | 3,608円 |
60GB | 4,158円 |
70GB | 4,708円 |
80GB | 5,258円 |
90GB | 5,808円 |
100GB | 6,358円 |
150GB | 9,108円 |
200GB | 11,858円 |
このように小容量プランから大容量プランまで種類が豊富であり、さまざまなニーズに対応している点もイオンモバイルの大きなメリットといえるでしょう。
同じドコモ回線が使えるのでエリア状況など変わらない
イオンモバイルはドコモ回線が使える格安SIMなので、エリア状況などこれまでと変わらずに利用できます。
イオンモバイルの変えたからといって、電波が入らないエリアが増えることはないため安心してください。
au回線も選べる
イオンモバイルはドコモ回線とau回線の2種類を選ぶことが可能です。
自宅や職場周辺など、ドコモ回線のつながりが悪いと感じている方はau回線に変えることで改善が期待できるでしょう。
ドコモ回線の品質に不満を感じている方も、ぜひイオンモバイルへの乗り換えを検討してみてください。
データの繰り越しが可能
イオンモバイルでは、余ったデータ容量を翌月まで繰り越すことが可能です。
ドコモにはデータ容量の繰り越し機能がありません。
あまりデータを使わなかった月も翌月にデータを繰り越して利用できるので、無駄なくプランのデータ容量を使えるのが嬉しいですね。
節約モードがある
イオンモバイルには節約モードがあり、低速通信と高速通信を自由に切り替えることが可能です。
節約モードとはプランのデータ容量を消費しない低速通信を使える機能であり、ネット検索など高速通信が不要な場面で利用することで、データ容量の節約ができます。
最大200kbpsの通信速度で利用でき、アプリで簡単に速度の切り替えができるのもメリットです。
データ容量の節約をすることで、より小容量の安いプランに抑えることにもつながりますよ。
ドコモからイオンモバイルに乗り換えるデメリット
ドコモからイオンモバイルへ乗り換えるデメリットについて見ていきましょう。
- 通信速度は遅くなる
- キャリアメールが使えない
- キャリア決済が使えない
- 通信し放題のプランがない
- 海外でデータ通信ができない
下記にて、それぞれのデメリットについて解説します。
通信速度は遅くなる
イオンモバイルはキャリアから回線を借りてサービスを提供している格安SIMなので、時間帯などによって通信速度が遅くなる傾向にあります。また、基本的に大手キャリアよりも通信速度が遅くなるので、ゲームアプリで遊びたいなど通信速度を重視したい方は注意が必要です。
イオンモバイルとドコモの通信速度は以下のとおりです。
通信会社 | イオンモバイル | ドコモ |
朝 | 28.73Mbps | 113.58Mbps |
昼 | 4.71Mbps | 135.7Mbps |
夕方 | 31.43Mbps | 142.12Mbps |
夜 | 39.43Mbps | 78.75Mbps |
深夜 | 40.37Mbps | 127.82Mbps |
※上記通信速度は直近3ヶ月間の時間帯別の実効速度です。
※測定期間:2024年1月18日~2024年4月18日
※出典:みんそく
ちなみに、スマホを快適に使う上で必要なのは、20~30Mbps程度といわれています。
イオンモバイルはほとんどの時間帯でその基準を満たしていますが、昼の時間帯はかなり速度が落ちますので、通信速度にこだわりたい方はイオンモバイルへの乗り換えを慎重に検討しましょう。
キャリアメールが使えない
イオンモバイルにはキャリアメールがありません。
ドコモのキャリアメールを引き続き使うには、月額330円の「ドコモメール持ち運び」サービスを利用する必要があります。
キャリア決済が使えない
イオンモバイルではキャリア決済が使えないので、ドコモで現在キャリア決済を使っている方は注意が必要です。
キャリア決済に設定しているアプリやサービスはイオンモバイルに変えた時点で支払い先を変更しなければいけません。
クレジットカードの登録などが不要で手軽に使えるキャリア決済にメリットを感じる方は多いと思うので、キャリア決済を重視する方はイオンモバイルへの乗り換えを慎重に検討しましょう。
通信し放題のプランがない
ドコモのeximoはデータ無制限でネットが使えますが、イオンモバイルには通信し放題のプランがありません。
最大200GBまで使える大容量プランはありますが、料金はドコモのeximoよりかなり割高です。
イオンモバイルの150GB・200GBプランを選ぶならeximoの通常料金の方が安くなるので、無制限でデータ容量を使いたい方はドコモの方が合っているでしょう。
海外でデータ通信ができない
イオンモバイルは海外のデータ通信に対応していないので、海外旅行や出張時に利用できません。
海外でよく使う方はイオンモバイルへの乗り換えを慎重に検討するべきでしょう。
海外でのデータ通信を重視するのであれば、基本料金0円で使いたい時だけ課金して使えるpovoと併用することもおすすめです。
デュアルSIM対応のスマホであれば、1つのスマホで複数のSIMを利用できます。
例えば、物理SIMをイオンモバイル、eSIMをpovoで契約すれば、海外に行く時だけpovoに切り替えて海外データ通信をするなどの利用も可能になります。
povoは使わない間は0円で維持できるので、必要な時だけ費用がかかるのも嬉しいポイントです。ただ、180日以内に最低でも1回有料トッピングを購入しないと利用停止になるので注意してください。
ドコモからイオンモバイルに乗り換える注意点
ドコモからイオンモバイルに乗り換える際は以下の点に注意しましょう。
- ドコモで購入したスマホをau回線で利用する場合はSIMロックや電波の相性に注意
- au回線を利用する場合はエリアが異なる
それぞれの注意点について下記にて詳しく解説します。
ドコモで購入したスマホをau回線で利用する場合はSIMロックや電波の相性に注意
イオンモバイルではau回線の選択も可能ですが、ドコモで購入したスマホをau回線で使う場合はSIMロック解除が必要になる場合があります。
2021年9月30日以前の端末はSIMロックがかかっているので、ドコモの店舗やMy docomo、またはイオンモバイルショップでSIMロック解除の手続きをしてください。
SIMロック解除に手数料はかからないので安心してください。
なお、ドコモで購入したスマホをau回線で使う場合は、対応している周波数が異なる関係で電波の相性が悪くなる可能性もあります。
より快適にスマホを使いたいのであれば、スマホの購入元キャリアとイオンモバイルの回線キャリアを一致させることをおすすめします。
au回線を利用する場合はエリアが異なる
イオンモバイルのau回線を使う場合、ドコモとエリアが若干異なる恐れがあります。
どちらも大手キャリアでエリアカバー率は非常に高いですが、山奥など場所によってはつながりやすさが異なる場合もあるのでご注意ください。
au回線の利用を検討している方は、auが問題なく使えるかエリアチェックをしたり、周りのauユーザーの方の話を聞いてみたりすることをおすすめします。
ドコモからイオンモバイルに乗り換える手順
ドコモからイオンモバイルに乗り換える手順は以下のとおりです。
- 利用予定のスマホの動作確認
- ドコモでMNP予約番号を取得
- イオンモバイル公式サイトで申し込む
- 回線の切り替え
- APN設定
下記にて、それぞれの手順について詳しく解説します。
1.利用予定のスマホの動作確認をする
まず、イオンモバイルで利用する予定のスマホの動作確認をしましょう。イオンモバイルで端末を購入予定の方は確認不要です。
前述したように2021年9月30日以前に発売されたスマホは場合によってはSIMロック解除が必要になりますので、ドコモで購入した端末をイオンモバイルのau回線で使う場合などはSIMロック解除の手続きも忘れずにしましょう。
SIMロック解除は契約したショップやオンライン、イオンモバイルのショップでの手続きが可能です。
イオンモバイルショップでSIMロック解除をする場合はエントリーパッケージ取扱店は手続きできないので注意しましょう。
2.ドコモでMNP予約番号を取得する
次にドコモでMNP予約番号の発行をします。
MNP予約番号は今使っている電話番号をイオンモバイルに引き継ぐ際に必要なものであり、これがないと電話番号を引き続き利用できません。
ドコモのショップ、電話窓口、My docomoから手続き可能なので忘れないようにしましょう。ショップと電話は混雑しやすいのでMy docomoからの手続きをおすすめします。
なお、MNP予約番号の有効期間は発行日から15日間です。
発行後は余裕をもってイオンモバイルで乗り換え手続きをしてください。
3.イオンモバイル公式サイトで申し込む
MNP予約番号の発行が完了したらイオンモバイル公式サイトで契約手続きをします。
契約手続きに必要なものは以下のとおりです。
- 本人確認書類
- クレジットカード
運転免許証やマイナンバーカードなど、本人確認書類を用意しましょう。健康保険証は利用できないので注意してください。
なお、所持人記載欄のない日本国パスポートは、別途3ヶ月以内に発行された住民票や公共料金の領収書が必要です。
イオンモバイルでは支払い先にクレジットカードのみ利用可能なので、VISA・MasterCard・JCBのいずれかを用意してください。
公式サイトから手続きする際はMNP予約番号を必ず入力し、契約情報などに誤りがないか慎重にチェックしながら進めましょう。
4.回線の切り替えをする
SIMカードが手元に届いたら、次に回線の切り替え手続きをします。この手続きをしないとイオンモバイルの回線が利用できません。
なお、イオンモバイルで端末を購入した場合は手続き不要です。
回線の切り替え手続きはマイページから行います。
マイページへのログインには、「申し込み完了通知書」に記載された「お客さまID」と「パスワード」が必要です。
受付時間は9時から19時までとなっているので、受付時間内に手続きを済ませましょう。
回線切り替えの手続きをしなかった場合は、MNP予約番号の有効期限前日17時以降に自動的に切り替わります。
5.APN設定をする
イオンモバイル以外で購入したスマホの場合、APN設定をしないとモバイル回線が利用できないので注意しましょう。
下記にて、端末ごとにAPNの設定手順について解説します。
iPhoneの場合
iPhoneの場合はイオンモバイル公式サイトにアクセスし、専用のプロファイルをインストールする必要があります。
手順は以下のとおりです。
ポイント
- iPhoneをWi-Fiなどネットに接続
- イオンモバイル公式サイトでプロファイルのURLをタップ
- 注意事項が表示されたら「許可」をタップ
- インストール
対応しているiOSのバージョンによって選ぶURLが異なるので注意しましょう。
Androidスマホの場合
Androidスマホの場合はイオンモバイルのAPN情報を手入力する必要があります。
手順は以下のとおりです。
- 端末の「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「モバイルネットワーク」を選択
- 「アクセスポイント名」を選択
- 「詳細設定」を選択
- イオンモバイルのAPN情報を新規で保存
- イオンモバイルのAPN情報を選択していることを確認
- 正常にネットに接続していることを確認
Androidスマホの操作仕様は機種によって異なるため、必ずしも上記通りの表記になるとは限らないので注意してください。
設定するAPN情報は以下のとおりです。
イオンモバイルのAPN情報 | |
APN | i-aeonmobile.com |
ユーザー名 | user |
パスワード | 0000 |
認証タイプ | PAPまたはCHAP |
eSIMの場合
イオンモバイルではau回線のみeSIMの利用が可能です。
eSIMの場合は契約後に専用のプロファイルのコードが送付されるので、端末にインストールすることで回線が利用できるようになります。
1つのスマホにつき1つのプロファイルが割り当てられるので、機種変更をする場合はeSIMの再発行が必要(手数料220円)です。忘れずに手続きしましょう。
乗り換える際にかかる初期費用
ドコモからイオンモバイルに乗り換える際にかかる初期費用は以下のとおりです。
- イオンモバイルの契約事務手数料:3,300円
ドコモでは契約解除料やMNP予約番号の発行手数料は一切発生しません。
必要なのは新たに契約するイオンモバイルの契約事務手数料3,300円のみなので初期費用はかなり安く抑えられます。
また、端末をSIMロック解除する際の手数料もかからないので、SIMロック解除の手続きが必要な方も安心です。
ドコモからイオンモバイルに乗り換えるべきタイミング
ドコモからイオンモバイルに乗り換えるべきタイミングは月末付近です。
乗り換える際にかかる初期費用はイオンモバイルの契約事務手数料のみですが、乗り換える当月は両社の利用料金が同時に発生します。
イオンモバイルの契約当月の利用料金は日割り計算されますが、解約当月のドコモの料金はいつ手続きしても満額かかります。
ドコモとイオンモバイルの料金の締め日は月末なので、月末付近に手続きすればイオンモバイルの日割り料金を最小限に抑えられるでしょう。
乗り換えを検討している方は、ぜひ月末契約を考えてはいかがでしょうか。
料金を安くしたい方は用途に合ったプランを使いたい方はイオンモバイルがおすすめ
ドコモからイオンモバイルに乗り換えると料金が大幅に安くなる点が大きなメリットです。
1GB単位で選べる料金プランは自分の用途に適切なものを選べるため、無駄なくスマホを使いたい方にもおすすめです。
一方で格安SIMという仕様上、イオンモバイルの方が通信速度が遅くなる傾向にあるため、ゲームアプリなど通信速度を重視する方は注意が必要です。
料金を安くしたい方や必要な分だけプランを使いたい方は、ぜひイオンモバイルへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
なお、ドコモから他の格安SIMへの乗り換えも検討してみたい方は、ぜひ下記記事も参考にしてみてください。