物理的なカードを必要としないeSIMに興味を持たれている方にeSIMとは何か?どんなメリットがあるのかを徹底解説いたします。
最近ではAndroidだけでなく、iPhoneでもeSIMが使える端末が増えていますので、eSIMのメリットを理解して活用いただければと思います。
また、一つのスマホで2つのSIMを利用する「デュアルSIM」と言えば、以前はSIMトレイを複数持つ一部のAndroid端末のみができるものでしたが、eSIMによってSIMトレイが複数なくても可能となっているので、そのメリットもご紹介いたします。
目次
eSIMとは
eSIMとは「Embedded SIM」の略で、組み込み型のSIMを意味します。
eSIMは端末のトレイに差し込む物理的なカードとは違い、端末の製造時に基盤に実装されています。
そして、プロファイルと呼ばれる契約者の電話番号等の情報が入ったデータをダウンロードして書き込む事で利用できるようになります。
プロファイル自体は主にQRコードで事業者から契約者へ提供されます。
物理的なSIMカードを配送するなどのやり取りが不要であるため、契約後すぐに利用開始できるのが特徴です。
また、eSIMの情報は端末上で複数保持することができるため、一つの端末で複数の事業者のeSIMを切り替えて利用することが可能です。
eSIMと物理SIMの特徴を比較して表にまとめました。
eSIM | 物理SIM |
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|
eSIMを提供している格安SIM
eSIMを提供している主な格安SIMは下記8社です。
- ワイモバイル
- UQモバイル
- IIJmio(BIC SIM)
- mineo
- BIGLOBEモバイル
- LinksMate
- HISモバイル
- 日本通信SIM
ワイモバイルとUQモバイルは大手キャリアのサブブランドということもあり、ソフトバンクやauがeSIMに対応したことに合わせてサービスを開始しています。
どちらも「eKYC」(electronic Know Your Customer)というオンラインで本人確認できる仕組みを導入しているため、オンラインで申し込みから開通まで完結し、最短1時間程で利用開始できます。
IIJmioは格安SIMの中でもいち早くeSIMに対応しているMVNO事業者です。
データ通信のみでの提供でしたが、2022年10月からは音声通話が可能なeSIMも提供を開始。特にデータeSIMは物理SIMのSIMカードよりも格安なプランを提供しています。
例えば月のデータ量2GBのプランであれば物理SIMのデータ通信プランは月額740円なのに対して、eSIMは月額440円です。
格安SIMの中でeSIMに対応していたのはIIJmioと大手キャリアのサブブランドだけでしたが、現在ではmineo、LinksMateなども対応しています。
LinksMateは、カウントフリーオプションという90種類以上のゲームアプリで消費するデータ通信をカウントしないオプションや、100種類以上の月のデータ通信100MBから1TBまでのプランがある、特徴的なMVNO事業者です。
格安スマホ以外の大手キャリアでもeSIMは使える?
大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)も、すべてeSIMに対応しています。
それぞれ見ていきましょう。
楽天モバイル
大手キャリアで一番最初にeSIMに対応したのが楽天モバイルです。
楽天モバイル「Rakuten最強プラン」概要 | |||
月額料金 | 1,078円 | 2,178円 | 3,278円 |
データ容量 | 3GBまで | 3~20GBまで | 20GB以上 |
通話料 | 国内通話無料(Rakuten Link使用時) 22円/30秒(標準アプリ使用時) |
||
5G対応 | ◯ |
オンライン、店舗どちらでもeSIMの取り扱いがあり、「eKYC」を活用したスムーズな本人確認から開通までに対応しています。
また、eSIM対応製品の一覧も公開しており、オリジナルシリーズのスマホに関してはeSIM専用となっています。
ソフトバンク
ソフトバンクのeSIM対応は、2021年3月にリリースされたオンライン専用プラン「LINEMO」で開始されました。
「メリハリ無制限+」や「ミニフィットプラン+」などの一般プランについてもeSIM対応しています。
ソフトバンクも楽天モバイル同様、オンライン・店舗でのeSIMの取り扱い、及び「eKYC」を活用したスムーズな本人確認から開通までに対応しています。
au
auも、2021年3月にリリースしたオンライン専用プラン「povo」でeSIMへの対応を開始しました。
もちろん、現在のpovo2.0でも使えますよ。
2021年8月26日に「使い放題MAX 5G」や「ピタットプラン 5G 」などの一般プランについてもeSIM対応され、最新のスマホミニプランでも、もちろん使えるのでご安心ください。
auもオンライン、店舗でのeSIMの取り扱い及び「eKYC」を活用したスムーズな本人確認から開通までに対応しています。
ドコモ
ドコモは2021年9月8日にドコモオンラインショップおよびahamoのサイトでeSIM対応されました。
ドコモに関しては公式サイトを見る限り(2022年12月情報)は店舗でのeSIM対応について記述がないため、オンラインのみの対応と考えられます。
「eKYC」には対応しているのでオンライン上でのスムーズな開通までの対応は可能です。
eSIMのおすすめポイント・メリット
ここであらためて、eSIMのメリットを整理したいと思います。
ポイント
- 物理的なSIMカードが不要
- すぐに使える
- 料金プランが格安
物理的なSIMカードが不要
一番のメリットはやはり物理的なカードが不要という事でしょう。
eSIMは一つの端末上に複数のプロファイルを保持することができるため、複数の回線を簡易に切り替えて利用することができます。
物理カードの場合はトレイの数しか、端末上に保持できませんし、カードを抜き差しするのは手間で紛失するリスクもあります。
すぐに使える
物理的なカードの場合はオンラインで手続きしても、発送手続きから手元に届くまで時間がかかります。
一方、eSIMの場合は発送自体が不要ですし、オンライン上で「eKYC」を活用したスムーズな本人確認から開通までが最短1時間で対応可能です。
QRコードをダウンロードして、読み込んで設定すればすぐに使い始めることができます。
料金プランが格安
IIJmioではデータ通信専用のeSIMを提供していて格安です。
ここまで安ければ他社の格安音声通話プランとの組み合わせにしてもコスパ最強です。
具体的には一番安い2GBプランで月額440円、一番データ量の多い50GBプランでも3,540円となってますよ。
eSIMが使えるおすすめの端末を紹介!
eSIMが良いのはわかった+提供している会社もわかったけれど、どの端末が対応しているの?と疑問に思った方もいらっしゃると思います。
そこで以下では、iphoneとAndroidに分けて、おすすめの端末をご紹介いたします!
おすすめのiPhone端末
iPhoneはiPhone XS・XR以降全ての機種がeSIMに対応しています。
また、iPhone13~16については2つのeSIMを有効にして使う事もできますよ。
おすすめのAndroid端末
Androidでコスパの良いeSIM対応の端末の一例としてOPPO Reno11 Aをご紹介します。
IIJmioではMNP一括24,800円から購入できます。
低価格帯ではありますが、そこそこ良いCPUを積んでいるので動作が遅くなることもありません。
6.7インチディスプレイと画面も十分な広さがありつつ177gと軽量、お財布ケータイにも対応しており、顔認証、指紋認証両方とも使えます。
その他IP65の防水防塵にも対応していますよ。
eSIMを使う際の注意点
eSIMを使う上で注意すべきポイントをまとめました。
ポイント
- eSIM対応端末か確認
- 申し込みの際はWi-Fiで接続できるネット環境を用意
- 機種変更の際はオンラインでの手続きが必要
1つずつ詳しくみていきましょう。
eSIM対応端末か確認する
お使いの端末がeSIMに対応しているのか、製品の公式HPなどから確認しましょう。
一番確実なのは製品公式のHPですが、楽天モバイルなどはeSIMに対応している製品の一覧を公開していますので、キャリアの公式HPなどからも調べることが可能です。
申し込みの際はWi-Fiで接続できるネット環境を用意する
開通手続きはオンラインで行う必要があるため、スマホのモバイル通信が利用できるようになる前にネット環境が必要です。
ご自宅にインターネット回線を引いていて、Wi-Fiを使ってスマホがネット通信できれば問題ありません。
逆にWi-Fi環境がない場合は使える場所へ行って開通手続きを行いましょう。
機種変更の際はオンラインでの手続きが必要
物理的なSIMカードの場合は、機種変更時にカードを差し替えるだけで完了です。
しかしeSIMの場合、物理的なカードのように抜き差しできるわけではないので、オンライン上で手続きが必要です。
難しい手続きではありませんが、手続きすること自体を忘れてしまう可能性があるので注意が必要です。
eSIMを活用したおすすめのデュアルSIMとは?
eSIM対応端末であれば、物理SIMと組み合わせて二つの回線を同時に利用する「デュアルSIM」運用が可能です。
eSIMにはIIJmioが提供している格安なプランがあります。
ただし、これはデータ通信専用で、電話は使えません。
そこで、専用アプリを使えば通話かけ放題の楽天モバイルと組み合わせて使用する事で非常にお得になります。
楽天モバイルは月の通信量に応じて月額料金が決まる仕組みで、なんと1GB以下の通信量であれば、月額0円です。
つまり、データ通信はIIJmioのeSIMで全て行い、電話は楽天の専用アプリを使うようにすれば、デュアルSIMで使っているにもかかわらず、2GBプランなら440円、20GBプランでも1650円で運用できてしまいます。
デュアルSIMについてより詳しく知りたい方は下記記事も参考にしてみてください。
まとめ
ポイント
- eSIMとは「Embedded SIM」の略で、組み込み型のSIMを意味する
- 格安SIMでeSIMを提供しているのは、ワイモバイル、UQモバイル、IIJmio、mineo、LinksMate、BIGLOBEモバイル、日本通信SIM、HISモバイルの8社
- 大手キャリア4社は全てeSIMに対応済み
- ドコモのみオンラインだけの対応
- eSIMのメリットは物理カード不要、すぐ使えて格安なプランがあること
- eSIM対応でSIMロック解除済みな端末が必要
- 格安なeSIM専用プランを組み合わせたデュアル使用がおすすめ
eSIMは物理的なカードではない言わばデジタルSIMのことで、組み込み型とも呼ばれています。
格安SIMでもeSIMを提供しており、中でもIIJmioはeSIM専用の格安プランを提供しています。
SIMカードの配送が不要なので、オンライン手続きだけですぐに使い始められるのがeSIMのメリットと言えるでしょう。
物理的なSIMカードとeSIMを組み合わせたデュアル使用もおすすめで、一つの端末で複数の回線が利用できます。
eSIMが気になっていたり、利用してみたいと思われている方に本記事が参考になりましたら幸いです。
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