旅行や出張で飛行機をよく利用する人ならば、きっとマイルを貯めていることでしょう。
マイルって聞いたことはあるけれど、どうやって貯めるのか?どうやって使うのか?わからない人もいるかもしれません。
そんなあなた、絶対に損しています!飛行機に乗るときはもちろん、ショッピングでもマイルは貯められます。
マイルを貯める場合、相互交換はできないためJALとANAのどちらをメインにするか悩む…という方もいるのではないでしょうか?
今回は、マイルの3つの貯め方と使いやすさにおいてJALとANAにどんな違いがあるか、比較してみました。
目次
JAL・ANA共通!マイルを貯める3つの方法
(フライト/ボーナス/ショッピング)
航空会社が付与するマイルは簡単に表現するとポイントカードのようなもので、JALもANAもそれぞれお客さんを囲い込むためにマイレージクラブを提供しています。
- JAL:JALマイレージバンク(JMB)
- ANA:ANAマイレージクラブ(AMC)
JMBやAMCの入会方法や特典は割愛しますので、詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
JMBもAMCも、一定のマイルを貯めることで無料航空券や座席のアップグレードなど、魅力的な特典と交換することができます。
マイルを貯める基本的な3つの方法はJAL・ANA共に共通しています。
- フライトマイル
- ボーナスマイル
- ショッピングマイル
1.フライトマイル
フライトマイルは原則、飛行機に乗った距離に応じて付与されるものです。まさに、王道のマイルの貯め方ですね。
国内の航空会社はJALグループとANAグループに大きく分かれていて、マイルを貯める場合はJALとANAでそれぞれ貯まります。
JALとANAでマイルの相互交換はできないため、効率的に貯めるには利用する航空会社を選ぶ必要があります。
さらに「アライアンス(航空会社連盟)」と呼ばれる国際的な航空会社のグループがあり、JALやANAの便に限らず同じグループに加盟している航空会社の便であれば、JALやANAのマイルを貯めることも可能です。
- JAL:ワンワールド
- ANA:スターアライアンス
出張や旅行で飛行機を頻繁に利用する人や、国際線を年に数回利用する人などはマイルが貯まりやすいでしょう。
しかし、年に1~2回ほどしか飛行機を利用する機会がない人にとっては、フライトマイルを貯めるのはなかなか苦労します。
そういう場合はフライトマイル以外のマイルを貯める方法がおすすめです。
2.ボーナスマイル
ANA系のクレジットカードには、入会やカードの継続、更新によって「ボーナスマイル」が付与されることもあります。
カードを所有しているだけでもらうことができ、仮に複数枚所有していた場合でもそれぞれの入会ボーナスや継続ボーナスを得ることができます。
また、混合されがちですが上記のようなボーナスマイルとは別に「ボーナスフライトマイル」というものもあります。
例えばANAなら、搭乗区間の積算マイルに加えて〇〇%というフライトボーナスマイルが加算されます。これはAMC会員ランクと保有しているANAカードによって10~130%と差があります。
3.ショッピングマイル
ショッピングマイルは、クレジットカードを利用してショッピングなどをすることによって付与されるマイル(あるいはマイルの貯め方)です。
ショッピングマイルは出張もあまりなく、飛行機を利用する機会が少ない人にとって便利なマイルの貯め方です。
大まかに以下の二つの方法があります。
- クレジットカード決済で直接マイルを貯める
- クレジットカードのポイントを貯めてマイルに交換する
ANAやJALが発行するクレジットカードの場合は、利用金額に応じて直接それぞれのマイルが貯まります。
それ以外のクレジットカード(例えば高還元率カード)を利用することでポイントを貯めても、マイルへ効率よく交換できるカードであればかなり賢い方法になります。
還元率はもちろんクレジットカードによって異なるので、興味がある方は下記のマイラー向けクレジットカード特集をご覧ください。
大きな額の買い物に限らず、コンビニやスーパーでの少額決済、あるいは電気やガス、携帯電話などの公共料金の支払いをクレジットカードで支払うなどの習慣をつけることで、意外とサクサク貯まりますよ。
ショッピングマイルのことを「陸(おか)マイル」と呼んだり、飛行機に搭乗する機会が少なく、ショッピングマイルを中心にマイルと貯める人のことを「陸マイラー」と呼ぶこともあります。
積極的にクレジットカードを利用して、ショッピングマイルを貯めて、あなたも陸マイラーを目指してはいかがでしょうか?
フライトマイルは就航都市が多いANAに軍配
ここからはJALとANAの各マイルの貯まりやすさの違いなどを見ていきましょう。
まずは王道のフライトマイルから。JALとANAでは、どちらがフライトマイルを貯めやすいのでしょうか?
フライトマイル積算方法にはJAL、ANAに違いはない
フライトマイルは「区間基本マイル」に「積算率」を掛け合わせてマイルが計算され付与されます。
区間基本マイルは実際に飛行機に搭乗する距離で、例えば東京~大阪間は約280マイル、東京~ニューヨーク間は約6,700マイルです。
積算率は基本的には運賃種別によって決まっていて、高い運賃の搭乗であればあるほど積算率が高い設定になっています。
国内線であれば、普通運賃で搭乗した場合の積算率は100%です。一方で、早割や特割といった割引運賃で搭乗した場合の積算率は75%、旅行会社のツアーに含まれた搭乗の場合の積算率は50%といったように変わってきます。
国際線はエコノミークラスの積算率が100%なのに対し、ビジネスクラスやファーストクラスの積算率はそれよりも高い数字に設定されています。
フライトマイルの積算方法は、JALとANAで大きな違いはありません。
就航都市に違いがある(ANAの方が提携航空会社が多い)
フライトマイルを貯めるためには、「就航都市の数」も考慮しなければいけないポイントです。
東京、大阪、名古屋、福岡など国内の大都市圏内のみで登場するのであれば、JALでもANAでもあまり違いはありません。
しかし、JALのみ就航している都市、ANAのみ就航している都市があります。
国内線 | 国際線 | |
---|---|---|
JALのみ就航 | 青森県、山形県、和歌山県など | ボストン(アメリカ)、スペイン、ロシア、ドバイなど |
ANAのみ就航 | 富山県、鳥取県、山口県、佐賀県など | ワシントンDCやシアトル(アメリカ)、スイス、メキシコ、トルコなど |
提携航空会社数でいえば、JALのワンワールドは14社、ANAのスターアライアンス26社です。
提携会社の就航都市も含めて、あなたがどの都市に行く機会が多いか?という点も、主にJALとANAどちらのマイルを貯めるか?を決めるポイントになります。
限られた都市にだけ飛行機を利用する人を除いては、就航都市数でいえばANAの方に軍配が上がると言えるかもしれません。
ボーナスマイルは家族カード会員も適用されるJALに軍配
フライトマイルの積算方法は両者ほとんど違いなし、就航都市数ではややANAが上回っていました。次はボーナスマイル。JALとANA、どちらに軍配が上がるでしょうか?
JAL:搭乗条件あり/ANA:搭乗条件なし
ボーナスマイルという点ではJALとANAに違いがあります。
JALは入会後、初めて搭乗するタイミングでボーナスポイントが付与されます。また、毎年の更新のあとに初回の搭乗タイミングでボーナスマイルが付与されます。
入会するだけ、更新するだけでは、マイルは付与されません。マイル付与には搭乗条件があります。
一方でANAは初回入会時と毎年の更新時に、必ずボーナスマイルが付与されます。搭乗条件がありません。更新してから次の更新までの期間にまったく飛行機に搭乗していなくてもボーナスマイルが付与されます。
ただ、ボーナスマイルは1,000マイル程度に過ぎませんし、マイルを貯めるならフライトマイルが王道なので、搭乗条件というのは自ずとクリアできる可能性が高いです。それほど気にする必要はないでしょう。
JALは家族カード会員が乗ってもマイル付与!
JAL、ANAどちらのマイレージカードも家族カードを追加で作ることができます。
しかし、家族カード会員のボーナスマイルが付与されるのはJALのみです。ANAの家族カードにはボーナスマイルが付与されません。
JALの場合はマイルが親カードにまとめて付与されるため、家族カードを持つ誰かが飛行機に搭乗してもマイルが貯まります。
ショッピングマイルはANA/JALで違いはあるものの引き分け
陸マイラーでなくても、フライトマイルだけに頼らず日々のショッピングでも効率的にマイルが貯まるのはうれしいものです。
ショッピングマイルという点では、JALとANAに違いはあるものの引き分けと言えるかもしれません。
マイルの有効期限は実質ANAの方が長い
クレジットカードのポイントの中には、セゾンカードの永久不滅ポイントのように有効期限が無期限のものもありますが、JALやANAのマイルには有効期限があります。
更新のタイミングには有効期限が切れるマイルがないか?しっかり確認することが大切です。せっかく頑張って貯めたマイルも使わないまま有効期限を過ぎてしまうと、何の意味もありません。
マイルの有効期限はJALとANAで違いがあります。
JALマイルは有効期限3年間です。入会して1年目に貯めたマイルは3年目が終わるまで利用可能です。2年目に貯めたマイルは4年目が終わるまで利用できます。
一方ANAのマイル有効期限は、ショッピングポイントとして2年間、ショッピングポイントをマイルに移行して3年間、合計で最長5年間の有効期限にできます。
ショッピングポイントをどれくらい貯めようと考えるかによって判断基準は変わります。長い期間がかかっても多くのポイントを集めて長距離の特典航空券を手に入れたい!という人はANAマイルの方がおすすめと言えるかもしれません
マイルの貯めやすさはJALの方が若干楽?
JAL:グループ会社がクレジットカードを発行(直接マイルが貯まる)
JALの場合、JALグループの会社がマイレージ機能付きのクレジットカードを発行しています。
そのため、クレジットカードを利用した際のショッピングマイルは直接マイルとして貯まります。
ANA:提携先企業がクレジットカードを発行(マイルの移行手続きが必要)
ANAの場合は三井住友カードやアメックスなど提携カード会社がクレジットカードを発行しています。
そのため、クレジットカードを利用した際には、クレジットカードのショッピングポイントとして一旦貯まります。フライトマイルなどと合算してマイルとして利用するには、ショッピングポイントからマイルへの移行手続きが必要です。
マイルの貯め方に慣れていない人はJALの方が楽?
ショッピングマイルの貯め方には、JALとANAで大きな違いがあります。
初めてマイルを貯める人、マイルの貯め方に慣れてない人、ショッピングポイントからマイルへの移行手続きを面倒だと感じる人などは、JALのマイルの方が楽かもしれません。
それぞれのマイルの詳しい貯め方は下記記事をご覧ください。
JAL、ANAそれぞれのマイルの使いやすさは?
ここまでは、マイルの貯め方に重点を置いてJALとANAを比較してきました。しかし、マイルには有効期限があるので貯めるだけでは意味がありません。マイルは使って初めて価値が出るものです。
貯めたマイルの使い方として定番なのは特典航空券に交換することです。
特典航空券への交換のしやすさ、特典航空券に交換後の余ったマイルの使いやすさは、JALとANAで違いはあるのでしょうか?比較してみましょう。
特典航空券に必要なマイル数
貯めたマイルを年末年始やゴールデンウィーク、お盆などのハイシーズンに搭乗する航空券に交換する場合、通常より多くのマイルが必要になります。
JALはANAと比較すると、シーズンごとに必要となるマイル数の変動が少ないため、シーズンにこだわらずマイルを交換しやすくなっています。
例えばマイルを東京~大阪間の特典航空券と交換する場合、最も少ないマイル数で交換できる時期・最も多くマイル数が必要となる時期を比べると、JALは2,000マイル、ANAは5,000マイル差が出ます。国際線になればもっと必要なマイル数の変動が大きくなります。
ハイシーズンにも関係なく特典航空券に交換して利用したい人には、JALのマイルがおすすめです。
最後の1マイルまで使いたい方はANAがお得
特典航空券に交換するには少なくとも10,000マイル以上は必要で、1,000マイル単位のマイルが必要です。そうなると、特典航空券に交換した後に残ったマイルがどのように使えるかも、チェックしておきたいポイントですよね。
JALの場合は3,000マイルあれば、三越伊勢丹グループで利用できるエムアイポイントや、ローソンなどで利用できるPontaポイントに、2,000マイルあればファミリーマートの商品券に交換できます。しかし、2,000マイル未満ではJMB旅プラスのツアー代金の一部として利用するしか方法がありません。
一方ANAの場合は、1マイル単位でANA直営のネットショップ「ANAショッピング A-style」で利用できます。A-styleでは数百円の商品も多く揃っているため、残ったマイルを無駄なく最後まで利用することができます。
最後の1マイルまで無駄にしたくない人はANAのマイルがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?今回は3つのマイルの貯め方、そして使い方においてのJALとANAの違いを比較しました。
どちらも人気のある航空会社のマイルですが、JALとANAを比較するとさまざまな点で違いがあるのがわかります。
これからマイルを貯めようと考えている人はもちろん、今まで深く考えずにマイルを貯めていた人など、参考になればうれしいです。
楽しいマイル生活を送ってくださいね!