豊富なサービスで有名なアメックスカード。
受けられるサービスの中でも「デポジット(事前入金」)サービス」は利用限度額をアップさせたいときに便利です。
ただこの「デポジット(事前入金)サービス」は概要が公にされていないことからも、アメックスカード所有者でも知らない人が多いみたいですよ。
そこでこの記事では以下の内容を徹底解説しています。
- アメックス「デポジット(事前入金)サービス」の概要
- アメックス「デポジット(事前入金)サービス」のメリット
- アメックスのデポジット(事前入金)サービスの利用方法
「デポジット(事前入金)サービス」はかなり便利で画期的なサービスなので、すでにアメックスのカードを持っている人のみならず以下に該当する方も読んでみてください。
- 今後アメックスカードの発行を検討している
- 短期間で多くのポイントを貯めたい
- どのようなお買い物もなるべくカードで済ませたい
- 多額の経費の支払いをカードで済ませたい
アメックス「デポジット(事前入金)サービス」の概要
まずはアメックス「デポジット(事前入金)サービス」の概要を説明します。
そもそもアメックスの利用限度額は決められていない
デポジットサービスの説明をする前に、まずはアメックスの利用限度額について把握しておきましょう。
「あれ、アメックスは利用限度額がないんじゃないの?」と思ってる人もいるかもしれませんがそれは間違いです。
確かにアメックスでは一律の利用可能枠は定めておらず、カード発行時点では限度額が明記されていません。
しかし、利用状況や資産状況に応じて一人ひとりのカード会員に合った利用可能枠を随時設定しているのです。
そのため、利用可能枠はその時々によって変わってくるので、「先月は100万円以上使えたのに今月はそこまで使ってないのにカードが止まった・・・。」なんてこともあり得るわけです。
事前承認サービスで大まかな限度額を知ることができる。
アメックスでは正確に限度額を知る方法はありませんが、事前承認係に問い合わせれば大まかな利用可能な額を知ることができます。
ただし、「今使っているカードの限度額を教えてください」と直接的に聞いても答えてもらえません。
事前承認係は「事前に利用したい額を言えば決済可能かどうか教えてくれるというサービス」なので、その名目が必要なのです。
例えば、「今月100万円の時計を購入したいのですが可能でしょうか?」と言うようにある程度の予想の限度額を提示します。
「100万円のご利用であれば可能です」と言われた場合は利用可能枠は少なくとも100万円以上はあるということになりますね。
そんな時に役立つのが利用限度額をあげられる「デポジット(事前入金)サービス」なのです。
デポジットシステムの仕組み
デポジットシステムは限度額を増額する方法の1つで、簡単に言うと「アメックスに現金を事前入金することでカードの限度額を引き上げる」というもの。
支払い能力を証明するために、事前にデポジット(和訳:保証金)
カードの利用限度額+デポジット=実質的な利用可能枠
例えば、50万円の商品を購入したくても限度額が30万円の場合カード決済できませんよね。
そんな時でも、アメックスのカードでは「デポジットシステム」を利用し、20万円以上の現金を事前入金しておくことで、カードの利用可能枠が50万円以上になり無事カード決済できるようになります。
利用限度額 | 事前入金額(デポジット)額 | 実質利用可能枠 |
---|---|---|
30万円 | 20万円 | 50万円 |
デポジットに限度額はない!
事前入金(デポジット)の額に制限はありません。
例えば、500万円の車を購入したい時でもカードの利用限度額とデポジットの額の合計が500万円を上回っていれば、カード決済できるわけです。
利用限度額 | 事前入金額(デポジット)額 | 実質利用可能枠 |
---|---|---|
30万円 | 20万円 | 50万円 |
30万円 | 70万円 | 100万円 |
30万円 | 170万円 | 200万円 |
100万円 | 170万円 | 270万円 |
100万円 | 400万円 | 500万円 |
500万円 | 500万円 | 1,000万円 |
通常の増額申込みに比べ審査が無い分敷居が低い
月々の利用限度額を増やすには、デポジットを利用する方法の他にも「増額の申請をする」方法もあります。
増額申請 | 利用限度額自体を増やしてもらう |
---|---|
一時増額 | 一時的に利用限度額を増やす |
アメックス以外のカードで利用限度額を増やそうとするならこれが一般的ですね。
単純に増額の申請をするだけで、現金を用意する必要もなく利用限度額を上げることができます
しかし、増額申請では利用履歴や返済状況などから信用力の審査(途上与信)が行われます。
過去に携帯料金の未納やカードの支払いの延滞などクレヒスに傷がある場合には増額申請に通らない可能性があるのです。
その点、現金を事前入金するデポジットサービスには審査が無く、比較的簡易に増額可能です。
一時増額という方法もある
たとえば海外旅行など、念のため一定期間だけでも増額してほしいシチュエーションもありますよね。
その場合は一定期間だけ増額し、期間を過ぎた後は元の利用限度額に戻る「一時増額」という方法もあります。
ただし、当然ですが増額申請は無条件に認められる訳ではありません。通常の増額申請と同様に途上与信に通過する必要があります。
そのため、審査に不安を覚える方にとってはデポジットはかなり利用しやすく画期的なシステムなのです。
さらに、利用可能枠を制限なしに増やせるのもデポジットの大きな魅力ですね。
事前入金に対応しているカード一覧
事前入金システムに対応しているのは以下のアメックスカードです。
- アメックスグリーンカード
- アメックスゴールドカード
- アメックスビジネスカード
- アメックスビジネスゴールドカード
- アメックスプラチナカード
- アメックスセンチュリオンカード
- アメックススカイトラベラーカード
- アメックススカイトラベラープラチナカード
- ANAアメックスカード
- ANAアメックスゴールドカード
- デルタスカイマイルアメックスカード
- デルタスカイマイルアメックスゴールドカード
- マリオットボンヴォイ・アメックス(通常・プレミアム)
- ペルソナSTACIAアメックスカード
一口にアメックスカードと言っても
- アメックスが発行しているカード
- 他のカード会社とアメックスが提携しているカード
の2種類に分けることができ、デポジットサービスを利用できるのは上記の1.「アメックスが発行しているカード」のみ。
セゾン・アメリカンエキスプレスカードなど、他社発行の提携クレジットカードではデポジットシステムを利用することはできません。
アメックスの公式サイトに掲載されているカードはデポジットサービスを利用できると覚えておきましょう!
デポジットサービスに対応していないカード
以下の提携カードで はデポジットサービスを利用することはできません。
「アメックス」という名称がカード内に入っていますが惑わされないようにしましょう。
セゾンアメックスカード
- セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンゴールド・ アメリカン・エキスプレス・カード
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
JALアメックスカード
- JALアメリカン・エキスプレス・カード 普通カード
- JALアメリカン・エキスプレス・カード CLUB-Aゴールドカード
- JALアメリカン・エキスプレス・カード プラチナカード
MUFGアメックスカード
- MUFGカード・イニシャル・アメリカン・エキスプレス・カード
- MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
国際ブランドでアメックスが選択可能なカード
- PARCOカード(アメックス)
- エムアイカード(アメックス)
- 楽天カード(アメックス)
アメックス「デポジット(事前入金)サービス」のメリット
アメックス「デポジット(事前入金)サービス」の概要が理解できたところで、そのメリットについて確認しておきましょう。
海外旅行や結婚費用、経費など高額な出費に対応できる
利用限度額を超える高額な支払いが必要なシーンは以下のように意外とたくさんあります。
- 海外旅行
- 結婚式
- 自動車の購入
- ビジネスシーン
例えば、結婚の際に主にかかる費用は以下のようになっています。
婚約指輪 | 35.4万円 |
---|---|
結婚指輪 | 24.1万円 |
挙式・披露宴費用 | 354.8万円 |
新婚旅行代 | 60.8万円 |
新婚旅行土産 | 10.9万円 |
その他にも結婚では様々な費用がかかり、地域によってはかなり差があるようですが、婚約から新婚旅行までの費用は全国平均463.3万円とかなり高額です。
このようにかなり高額な費用でもアメックスのデポジットサービスを利用すれば、カード払いできちゃうわけですね。
とりわけ経営者に便利
ビジネスでのカード利用で良く見かけるトラブルが、「限度額が足りずに支払いをカードに集約することができない」という点。
個人での利用と異なり、ビジネスシーンでは数百万円単位での取引などはよくあること。
経費の支払いをカードに集約し、経費管理を楽にしようとビジネスカードを発行したのはいいものの、初期状態の限度額が30万~100万円に設定されてしまってはカードで決済することができません。
そこで活躍するのが、アメックスのデポジットシステムというわけですね。
現金さえあれば事前に入金することで限度額を増額させることができるため、多様なビジネスシーンでもカードで決済することができるようになります。
うまく利用して他の経営者より一歩抜け出してしまいましょう。
ポイントが貯められる
「デポジットをする現金があるなら、現金で支払ってしまった方がいいのでは?」という疑問も当然生まれます。
ただ忘れてはいけないクレジットカードの最大のメリットは利用金額に対してポイントがもらえることですよね。
もちろんデポジットシステムを利用してもポイントを獲得できます。
デポジットを利用してカード決済で高額支払いをすることで、大量のポイントを一気に獲得できちゃうわけです。
例えば500万円の車をアメックスゴールドカードでデポジットサービスを利用してカード一括払いができたとします。
アメックスでは「メンバーシップリワード」というポイントプログラムを提供しており、貯まるポイントは100円につき1ポイント。
一撃で5万ポイントを貯めることができちゃうわけですね。
アメックスはANAマイルを貯めるのに最適
ポイントの交換先としてはANAマイルがおすすめです。
大体のクレジットカードではマイル還元率0.5%以下ですが、アメックスではマイル還元率が1%以上になるものが多く、非常にANAマイルを貯めるのに適しています。
先ほど挙げた例では一台の車を購入することで50,000ANAマイルを貯めることができます。
エコノミークラスでのハワイ往復1回分(レギュラーシーズン)の特典航空券は40,000マイルで交換可能となっており、それ以上のマイルが貯まってしまうわけですね。
アメックスが発行しているクレジットカードでANAマイルを貯めたい人は以下の記事も参考にしてみてください。
アメックスのデポジット(事前入金)サービスの利用方法
アメックスのデポジット(事前入金)サービスの概要やメリットについてはあらかた理解できたのではないでしょうか?
最後に、実際にサービスを利用する際の手続き方法や注意点などを解説します。
手続きは簡単!担当デスクに電話して入金するだけ
アメックスのデポジットサービスを利用するためには事前承認係へ連絡する必要があります。
「〇〇にかかる費用をカード払いしたいので〇〇円の事前入金をさせてください。」
と言ったように、利用目的と事前入金の希望額を伝えましょう。
よっぽどのこと(カードの利用の仕方に問題があるなど)がない限り快く了承してくれるはずですよ。
あとは、伝えられたアメックスの指定口座に現金を振り込むだけです。
プラチナ以上はコンシェルジュに連絡を!
通常は事前承認係専用の電話番号への連絡が必要ですが、以下のカードでは「専属コンシェルジュ」に問い合わせることで手続きをしてくれます。
- アメックスプラチナカード
- アメックスビジネスプラチナカード
- アメックスセンチュリオンカード
デポジット(事前入金)の額が反映されるのはいつ?
アメックスのデポジットサービスはその反映される早さにも定評があります。
平日であれば早くて当日中遅くとも翌日までには入金した額が反映されるみたいですよ。
例えば11月13日(月曜日)に事前入金した場合は当日中もしくは11月14日(火曜日)には限度額が増額され、アメックスカードで高額な支払いができるようになります。
ただし、事前承認係は土日祝休ということもあり、土日を跨ぎそうな場合は入金額の反映が週明けとなってしまうことがあります。
支払いに間に合わなくては意味がないので、デポジットシステムを利用して限度額を引き上げたい場合はカード払いをする日から余裕を持って事前入金するようにしましょう。
デポジット(事前入金)は後日返金できるの?
よくある質問に以下のようなものがあります。
・「事前入金をしたお金は返金が可能なのか?」
高額な出費に備えて「デポジットシステム」を利用したが、なんらかの理由でキャンセルしたい時ですね。
結論から言うと、そもそも「デポジットシステム」が公表されていない(公式サイトに載っていない)サービスであるため、返金の可否はなんとも言えません。
ただ、アメックスでは基本的に「返金」に関するサービスが充実しており、例えば航空券の取り間違いの際などはスムーズに返金してくれるみたいです。
あくまで推測の域を出ませんが、デポジットの返金も同様に可能と思います。
兎にも角にも、各カードのカスタマーセンターに電話をして見るのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はアメックスの「デポジット(事前入金)サービス」の概要やメリット、利用方法について解説しました。
最後にこの記事のポイントを振り返っておきましょう。
- アメックスのデポジットサービスは事前入金することで限度額を一時的にアップできる
- 事前入金に限度額はなく、実質的に利用限度額を無限にできる
- 他の増額の方法と異なり、審査(途上与信)がないため敷居が低い
- 海外旅行や結婚費用、経費など急な出費に対応できる
- ビジネスシーンでの利用で他の経営者から一歩抜け出せる
- 入金が反映されるスピードも早いため急いでいるときも便利
この記事ではアメックスカード限定のサービスを取り扱いま下が、クレジットカードはカード会社ごとに様々な充実したメリットを受けられます。
自分にぴったりのサービスを見つけることもクレジットカードライフの一つの楽しみ方でしょう。