PixelシリーズはGoogleが自ら手掛けるAndroidスマートフォンで、高性能なカメラや余計なアプリが入っていないシンプルさなどが魅力です。
ドコモでGoogleのPixelを使いたいものの、正常に使えるのか、セット購入できるのかといったことがわからず困っていないでしょうか。
この記事では、ドコモでGoogleのPixelが使えるのか、注意点なども含めて詳しく解説します。
目次
Pixelとはどんなスマホ?Pixel 7シリーズの特徴と合わせて解説
Pixelとは、Googleが自ら手掛けるAndroidスマートフォンです。
AndroidはGoogleが開発していますが、基本的にAndroidを搭載するスマホはサムスンやソニー、シャープなどの他社メーカーです。
AndroidスマートフォンではPixelのみが、OSを作っているGoogleが自ら設計しています。
まずはPixelシリーズ全体における特徴や、2022年10月に登場したPixel 7シリーズの特徴について解説します。
余計なアプリなどが入っていないシンプルさが魅力!
Pixelシリーズでは、通信キャリアやメーカー独自の調整などが基本的に行われていません。
例えば起動時にキャリアのロゴが出たり、キャリアのアプリが大量にインストールされたりはしていません。
本体容量には十分な余裕があり、キャリアアプリから大量の通知が来るなどの煩わしさがなく快適に使えるのがPixelシリーズの魅力です。
3年間のアップデートがあり、末永く使えるのも嬉しい
iPhoneは5~6年など長い期間アップデートが行われますが、Androidスマートフォンは短ければ1年未満、長くても2年程度が一般的です。
Pixelシリーズでは、基本的に3年間のOSアップデートがあります。
セキュリティ対策のアップデートも、Pixel 3から5までは3年間の提供が保証されています。
例えば日本で初めて登場したPixelであるPixel 3シリーズは2018年に登場しましたが、2021年10月までアップデートの提供が保証されています。
2021年10月には、最新OSであるAndroid 12の配信もしっかり行われました。
同じAndroidスマートフォンをできるだけ長く使いたい人には、Pixelシリーズがおすすめですよ。
Pixel 7シリーズはアップデートが3年間のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートでさらに長く使える!
2021年10月に発売されたPixel 6シリーズではOSのアップデートが今まで通り3年間の提供ですが、セキュリティアップデートは5年に伸びました。
2022年登場のPixel 7シリーズでも、OSアップデートは3年間・セキュリティアップデートは5年間しっかり対応しています。
最新のOSによる新機能は基本的に3年間の提供になりますが、本体自体はさらに2年間長く使い続けられることになります。
できるだけ長くスマホを使いたい人にとって、Pixel 7シリーズは非常に魅力的な選択肢です。
ここまで長く使えるAndroid端末は、現時点ではPixelシリーズくらいしかありません。
おサイフケータイにしっかり対応、機種によっては防水やeSIMも使える多機能さも魅力
国内販売されているPixelシリーズは、おサイフケータイにしっかり対応しています。
Suicaを使って買い物や移動をしたり、nanacoやWAONなどの電子マネーで買い物をしたりしたい時も、Pixelシリーズなら安心です。
Pixel シリーズには通常モデルと「a」が付く低価格モデルがありますが、通常モデルや最新の低価格モデル・Pixel 6aならしっかり防水性能も備えていますよ。
さらにPixel 4以降のモデルはeSIMに対応しているので、対応するキャリアではeSIMをダウンロードして素早く通信環境を整えたり、別途本体に入れた通常のSIMと2枚同時に運用したりすることが可能となっています。
Pixel 6シリーズ・7シリーズはGoogle独自のCPU「Tensor」搭載!スペック高め
Pixel 6シリーズからは、CPUがGoogle独自の「Tensor」というハイエンドのものに変更されました。
Pixel 7シリーズではさらに最新のTensor G2が搭載されています。
電池持ちの良さや写真処理・セキュリティ対策など、様々な場面においてTensorのCPUが性能を発揮します。
もちろんゲームも基本的にはサクサク動作しますよ。
Pixel 7シリーズではカメラ性能がさらに向上!Proモデルなら望遠レンズも使える
Pixel 7シリーズはカメラ性能が今まで以上に高くなっていて、暗い夜でも細かい部分までしっかり撮影できますし、動画もよりキレイに映画のようなクオリティで撮影できます。
写真内の不要な部分を消せたり、顔にしっかりピントを合わせて撮影できたりなど、とにかくキレイで不都合のない写真を撮れるように機能も充実しています。
上位モデルのPixel 7 Proには望遠レンズが搭載されていて、光学5倍・デジタル30倍ズームで遠くの被写体をキレイに撮影可能です。
Pixelシリーズは、ドコモで使える?Pixel 7シリーズも対応してるの?
結論から言うと、Pixelシリーズはドコモでも使えます。
ドコモでは様々なメーカーが発売しているスマホでの細かい動作確認を行っていませんが、Pixelシリーズであれば、基本的に通信や通話といった用途は問題なく行えますよ。
私もドコモのSIMでPixel 3や5などを使った経験がありますが、問題なく動作していました。
ただしPixel 5シリーズ以降では注意点あり、ドコモで使うのはあまりおすすめできません。
Pixelシリーズとドコモの相性や注意点について、解説します。
注意!Pixelシリーズは、4以降7aより前のモデルまでドコモでの取り扱いがないので機種変更できる機種が限られる
まず気をつけたいのは、そもそもドコモでPixelシリーズを新しく購入することができるのは7aのみであることです。
ドコモではPixel 3シリーズを取り扱っていましたが、Pixel 4以降のモデルはPixel 7aで再開されるまで長い間販売していませんでした。
端末はGoogleストアなどで用意する必要がある|キャリア版は価格が高めなので注意!
Pixel6aや7シリーズなどの取り扱いがないモデルをドコモで使いたい場合は、自分で端末を用意しなければいけません。
Pixelシリーズの購入方法は、主に以下の3つです。
- GoogleストアでSIMフリーモデルを購入する
- ソフトバンクやauで本体のみを購入する
- 中古ショップでSIMロックがかかっていないものを購入する
一番手っ取り早いのがGoogleストアからのオンライン購入で、端末が届けばSIMを入れてすぐに使い始められます。
Googleストアなら価格も安価です。
ソフトバンクやauといった取り扱いのあるキャリアで購入する方法もありますが、キャリア版だとPixel 5aまでのモデルはSIMロックがかかっています。
SIMロックがかかっている機種は、My auやMy Softbankからロックを解除しなければドコモのSIMで使えません。
またキャリア版は、基本的にGoogleストアより値段が割高です。
参考までに、最新モデルPixel 7aの価格を比べてみました。
Pixel 7a(128GB)の販売価格比較 | |
Googleストア | 62,700円 |
au | 63,890円 |
ソフトバンク | 79,920円 |
最大で15,000円以上も、Googleストアの方が割安です。
またキャリアだと、お店によっては頭金としてさらに価格が上乗せされることもあるのでご注意ください。
中古端末はバッテリーの劣化など、状態が悪いものもあることに注意する必要があります。
SIMロックがかかっているものはそのままだとドコモ版Pixel 3シリーズ以外ドコモ回線で使えないので、SIMロックを解除する必要があります。
SIMロック解除済みのキャリアモデルかSIMフリーモデルであれば、問題なくすぐにドコモで利用できますよ。
Pixel 3~Pixel 4シリーズや7aは、問題なくドコモで利用可能
4G対応であるPixel 3やPixel 4シリーズは、ドコモモデル(3シリーズのみ)かSIMフリー状態であれば問題なくドコモで使えます。
またPixel 7aもドコモで正式に取り扱いがあるため、4G・5Gともに万全の状態で通信できます。
とくに電波の相性問題などはなく、100%の状態で通信・通話ができますよ。
ただし2020年夏発売のPixel 4aシリーズを除くと2018~2019年発売の古めの機種は、今から使うのにはあまりおすすめできません。
Pixel 5・6・7シリーズや6a以前のaシリーズは5Gでドコモの一部バンドに非対応、4Gなら問題なし
2020年10月登場のPixel 5以降のモデルは、4G回線であればドコモで使われる電波の周波数帯にしっかり対応しています。
しかし、Pixel 5シリーズ以降の5G対応Pixelは、7aを除いてドコモで使われている5Gの周波数帯「n79」に対応していません。
結果として、5G通信をする場合は電波がうまく届かない場面も生じてきます。
4Gで使う分には大丈夫ですが、今後エリアが広がっていく5Gをドコモでフル活用したい場合はPixelだと不向きになってしまいます。
ドコモでPixelシリーズの販売が再開!7aやFoldが発売・オンラインショップでも買える
ドコモでは長い間Pixelシリーズを取り扱っていませんでしたが、Pixel 7aとPixel Foldでついに再開されました。
Pixel 7aとPixel Foldであれば、ドコモの4G/5Gの電波にしっかり対応しているため安心して使用できますよ。
Pixel 7aは高コスパモデル、迷ったらこれを選べばOK
Pixel 7aは、ドコモにおいて実質29,700円から使える格安ながら性能が十分高めとなっている高コスパなスマホです。
価格(ドコモオンラインショップ) | 75,350円→いつでもカエドキプログラム適用時2年間実質29,700円 |
CPU | Google Tensor G2 |
メモリ | 8GB |
ストレージ容量 | 128GB |
画面 | 6.1インチ、2,400×1,080 |
重さ | 193.5g |
カメラ | アウトカメラ6,400万画素+1,300万画素/インカメラ1,300万画素 |
バッテリー容量 | 4,385mAh |
おサイフケータイ/防水防塵 | ◯/IP67 |
最新ゲームなども問題なく動く性能があり、カメラも高画質となっています。
もちろんおサイフケータイ対応、防水性能も十分です。
迷ったらPixel 7aを選んでおけば、費用を抑えつつ快適なスマホライフを送ることができますよ。
Pixel Foldは折りたたみスマホ、マニア向け
Pixel Foldは折りたたみ対応のスマホで、価格はGoogleストアでも25万円以上と高額です。
価格(ドコモオンラインショップ) | 252,890円 |
CPU | Google Tensor G2 |
メモリ | 12GB |
ストレージ容量 | 256GB |
画面 | 7.6インチ、2,208×1,840/5.8インチ、2,092×1,080 |
重さ | 283g |
カメラ | アウトカメラ4,800万画素+1,080万画素+1,080万画素/インカメラ800万画素 |
バッテリー容量 | 4,821mAh |
おサイフケータイ/防水防塵 | ◯/IP68 |
価格は高くてもいいので、タブレットとしても使える便利で画期的なスマホが欲しい!という方にはPixel Foldがおすすめですよ。
ドコモでPixelを使う場合のその他の注意点は?
続いて、ドコモでPixelシリーズを使うにあたって注意したいその他のポイントを解説します。
5Gの相性問題以外にも、いくつか気をつけたいことがあるので確認しておきましょう。
ドコモメールなどのドコモ純正アプリは入っていない
Pixelシリーズはキャリア向けのアプリが非搭載で、当然ながらドコモメールなどのドコモ系アプリも入っていません。
dポイントクラブやd払い、dアニメストアなどのドコモ系アプリを利用したい場合は、Google Play Storeでインストールしましょう。
ドコモメールを使っている方は、dアカウント設定アプリで設定を済ませればドコモメールアプリをGoogle Play Storeからダウンロードできるようになります。
Pixel 6・7シリーズのTensorは、一部ゲームアプリなどと相性が悪い可能性もある
Pixel 6や7シリーズのCPU「Tensor」は、多くのスマホに採用されているSnapdragonと異なる種類です。
独自のCPUである結果、Pixel 6シリーズは一部ゲームアプリなどが正常に動作しない可能性もあります。
心配な場合は、遊んでいるゲームアプリなどの動作確認が行われるまで機種変更を待ちましょう。
microSDカードには非対応!
Pixelシリーズは、microSDカードを使えません。
microSDカードを使えない代わりに、3や4、6、7シリーズといった機種では容量違いのバリエーションが用意されています。
購入する機種を選ぶ際はストレージ容量に注目、自分の使い方に合うものを選びましょう。
初期設定においてspモードのAPNがない場合は手動で追加すればOK
ドコモのSIMを入れてそのままで通信できない場合は、設定アプリから通信のための設定を追加しましょう。
- 設定アプリの「モバイルネットワーク」内にある「アクセスポイント」をタップ
- +ボタンからAPN設定追加画面を開く
- 「名前」は「ドコモ」など任意で入力、APNの項目に「spmode.ne.jp」を設定して保存する
- APNのリストにある登録した設定をタップし、設定を適用する
ドコモで端末サポートは受けられない
ドコモではsmartあんしん補償という保証サービスがありますが、これはドコモで販売されている機種向けのサポートです。
ドコモでは、外部で購入したPixelシリーズの端末補償サポートサービスは受けられないのでご注意ください。
Googleへ問い合わせるか、auやソフトバンク版ならキャリアショップ等で対応してもらいましょう。
中古Pixelを買って機種変更する場合の注意点
Pixelシリーズは国内人気が高いため、中古市場にもたくさん在庫があります。
中古でPixelを買ってドコモのSIMを入れて使うことももちろんできますが、注意したいポイントもありますよ。
まずPixel 6シリーズよりも前のモデル(5シリーズまで)はキャリア版だとSIMロックがかかっているので、事前にMy auやMy Softbankで解除しておかないとドコモで使えません。
そして中古スマホは、画面や外装に傷があったり、バッテリーが劣化していたりすることがあります。
状態はしっかり確認したうえで、購入を検討してください。
またauやソフトバンク版のPixelは、中古だと前所有者が分割払いを継続中なことがあります。
端末のIMEI番号(設定アプリから確認可能、ショップ等によっては値段等と合わせて記載されています)を各キャリアのネットワーク利用制限確認サイトに入力し、「◯」判定なら問題ありませんが、「△」だと分割払いが終わっていません。
もしも前所有者が支払いを止めるなどトラブルを起こすと「×」判定になり、端末は使えなくなります。
中古スマホを買う場合はできるだけネットワーク利用制限「◯」状態のものを選ぶのがおすすめ、△判定の端末を買う場合はトラブル時の返金・交換対応がしっかりしているじゃんぱらやゲオなどの信頼できるショップで購入することをおすすめします。
Pixelとドコモの組み合わせは、どんな人におすすめ?
Pixelシリーズは、以下の条件に当てはまるドコモユーザーの方におすすめです。
- できるだけ長い期間、同じスマホを使い続けたい
- カメラ性能が高いスマホを使いたい
- 余計なアプリが入っていない機種を選びたい
- 5Gは完璧に使えなくてもOK
Pixelシリーズはアップデート期間が長いので、長い期間スマホを使いたい人に最適です。
Googleの技術によりカメラ性能が高いので、写真や動画をたくさん撮る人にもおすすめですよ。
ドコモのスマホだとけっこうたくさん関連アプリからの通知が来ますし、ホーム画面などもアレンジされていることが多いですよね。
Pixelシリーズなら余計なアプリや画面のカスタマイズが無いので、煩わしさを感じずに使えます。
ただしPixelシリーズはドコモの5Gで使われる電波の周波数帯「n79」に非対応なので、5Gの電波をしっかり広いエリアで使いたい人にはおすすめできません。
ahamoでももちろんPixelは利用可能
Pixelシリーズは、ahamoでも使えます。
ahamoはドコモの料金プランの1つで、動作確認も公式サイトでしっかり行われていますよ。
ただし2023年5月時点だと最新のPixel 7シリーズは7aのみ動作確認されており、その他7シリーズに関しては動作確認がされいません。6シリーズまでは正式対応している状態です。
SIMフリー版は動作確認なし・auやソフトバンク、ドコモ版のみ正式対応している点にもご注意ください。
まとめ
今回は、ドコモでPixelシリーズが使えるかどうかについて解説しました。
ポイント
- PixelシリーズはAndroidを開発しているGoogleが自ら手掛けるスマホ
- OSアップデートが3年間と長い!Pixel 6や7シリーズならセキュリティアップデートは5年間!
- カメラ性能に特化、最新のPixel 7 Proなら光学5倍ズームができる望遠レンズも搭載!
- おサイフケータイや防水など、様々な機能にも対応する
- ドコモでPixelシリーズは現在販売されていないが、利用は可能
- 5G対応モデルはn79に非対応なので、一部エリアではうまく5G通信ができない場合あり
ドコモでPixelを使いたい方は、今回の解説を参考に利用や購入について検討してみてくださいね。