
起業したての法人や個人事業主の方で、ビジネス用のクレジットカードを持ちたいと思っている方も多いはず。
法人カードを作ることで得られるメリットはたくさんあります。
しかし「まだ起業したてなのに審査に通るのかな…」と不安に思う人が多いかもしれません。
そこで今回は経費を法人カードで決済するメリットや、起業したばかりの人が審査に通りやすい法人カード、そして審査通過のコツに焦点を当てて解説していきたいと思います。
法人向けクレジットカードってどんなもの?
「法人向けクレジットカード」とは、会社や個人事業主などの企業・法人に対して発行されるクレジットカードのことです。
法人カードは、20名以下の中小企業や個人事業主など場合は「ビジネスカード」、20名以上の大企業な場合は「コーポレートカード」と呼び分けられます。
- カードの名義:企業・法人に属する個人
- カード利用額の引き落とし口座:法人名義の銀行口座
となるため、社員に発行されたカードすべての利用額は、法人名義の銀行口座から引き落としをされます。
経費の決済をこのカードで行うと、現金出納がなくなり経理業務を大幅に短縮できるなどメリットがたくさんあります。
法人カードの審査基準は?
法人カードの審査基準として「会社設立後3年以上、かつ黒字決算の会社」とよく耳にします。
カードの審査基準は非開示になっているのではっきりしたことは明確ではありませんが、「代表者の信用情報」と「会社の決算実績」の2つに視点を置かれていることは確かだと思われます。
法人カードの契約者は、法人であれ個人事業主であれ「代表者個人」になります。
審査時には代表者個人を審査している可能性が大きいので、延滞など無いよう気を付けておきましょう。
法人カードの評価基準としては、やはり「会社の設立年数や実績」が大きく影響してくると思われます。
設立年数や決算実績、預金残高等が大きければ大きいほど審査に通り易くなるでしょう。
起業したばかりや赤字でも発行できる
法人カードを作ろうとする時、カード発行会社が審査をするポイントは「代表者の信用個人情報」と「会社の決算実績」になります。
通常はこの2つ両方が審査の対象になりますが、カード会社によっては、どちらか一方だけを重視するところもあります。
「設立後すぐに法人カードを作れた」というのは、代表者の信用情報を重視するカード会社の可能性が高いでしょう。
倒産の可能性が高い会社は別として、税金対策のために赤字決算している経営者の方も多いのではないでしょうか?もしも意図的にそうされているのであれば、法人カードの審査に通り易くなると言えるでしょう。
カードを申し込む時に押さえておきたいポイントがあります。
- 固定電話を引いておく・・・固定電話は会社の存在を証明できるものなので、信用において重要視されます。
- 申し込み書を書くときは、丁寧な文字で記入漏れ・誤字脱字がないように気を付ける。
- 企業ホームページを作り、住所や連絡先などの情報をしっかりと記載する。
個人事業主でも作れるビジネスカードも!
個人事業主は、一般の方よりもカード審査のハードルが高いと言われています。
それは、普通の会社員に比べて収入が不安定であると認識されているからでしょう。
カードの審査でもっとも重要なポイントは、「定期的収入」なのです。
しかし、さまざまな費用をビジネス用と個人用に明確に区別したり支払いを一本化する為にも、個人事業主向けのカードをぜひ持ちたいことでしょう。
個人事業主はカードを作ることができるのでしょうか?大丈夫です!最近は個人事業主でも作れるビジネスカードも増えています。
定期的収入の他に、個人事業主になった年数や固定電話の有無も大きなポイントになっていると言えます。
申し込むカード会社によって審査のポイントは多少違いがあると思いますが、個人信用情報に問題があれば不可能に近くなってしまいます。
最終的には「個人の信用」ということになりますので、自身のクレジットヒストリーに問題が起こらないよう支払いの遅延などが無ないように注意しておきましょう。
法人向けクレジットカードを持つ5大メリット
法人カードを利用したいが、そのメリットがよく分からない・・・と思っている方も多いのではないでしょうか?
毎日会社の経営や事業のことで大忙しのあなた!ここであなたに大きく役に立つ法人カードのメリットを、5つ紹介していきましょう。
1.経費、事業用途の支払いができる
法人カードを利用すると、オフィス用品の購入・携帯電話料金・交通費・出張費などすべての費用を法人カードで支払うことが出来ます。
今まで個人のお金を立て替えたり仮払いをする必要がなくなります。
そしてたびたび領収書を添付してその清算を行うということも必要無くなります。
法人カードを利用することで、会社の運用経費などを一括で明細にすることができるようになります。
2.口座や支払い明細を分けられる
もしも個人向けのカードしか持っていないとすると、個人のお金と法人のお金を区別するのが非常に困難ではないでしょうか?
法人カードは、法人名義の口座を作り、そこから引き落としをすることになります。
個人のクレジットカードの引き落としは個人口座、法人のクレジットカードの引き落としは法人口座と分けることで、支払いの明細も明確にわけることができます。
3.データで管理できるので税務処理が楽!
経費仕分け作業が圧倒的に減る
法人カードを利用した場合の経費処理の方法は、カードの引き落とし日にすべての費用項目を記載することになります。
カードの利用明細書には、利用日・利用場所・利用か金額などが細かく記載されています。
この法人カード明細書を利用することにより、大幅に経理の経費仕分け作業等を簡素化することが出来ます。
freee等のクラウド会計ソフトがさらに便利
中小企業代表者や個人事業主に強い味方になってくれるのが、「クラウド会計ソフト」です。
銀行口座や法人クレジットカードを登録することにより、データの連動で会計帳簿がとても簡単に作成することができるようになります。
その結果、経理業務に費やす時間と手間を大幅に削減することが出来ます。
4.会議室やラウンジなどビジネスに役立つ特典も多数
法人カードを持つメリットの1つに、カードに付帯している特典があります。
どの法人カードにも共通して付帯している特典を3つほど紹介しましょう。
-
- ポイント・マイレージの付帯
カードによって多少の違いがあるかもしれませんが、カードを利用するとポイントやマイレージが貯まります。
-
- 海外旅行保険の付帯
仕事で海外に行く場合、出張中の事故・病気・物の損失などに保険金が支払われることになります。
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- 空港のラウンジの利用特典
多くのカードの中で特に航空会社と提携している場合は、国内外の空港ラウンジを無料で利用することが出来ます。
カード会社のよっては、ビジネス用のレンタルオフィスや会議室も利用することが出来ます。
5.役員や社員にクレジットカードを導入することもできる
法人カードは、基本は経営者もしくは個人事業主の申込みになります。
しかし「追加カード」を申しこめば、役員や社員も持つことが出来ます。
メリットとしては、やはり経理業務・管理の最適化ということになります。
立て替えや仮払い時の領収書の紛失などによるトラブルなども無くなるでしょう。
いざ法人カードを作りたい!と思った時、気になることは“審査に通るかな”ということではないでしょうか?
起業したての法人や個人事業主は、今すぐ法人カードを作ることが出来るのか?と不安に思っている方もいるかもしれませんが、ここで比較的審査が通り易いと言われている法人カードを紹介していきましょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード
法人代表者、個人事業主向け。ビジネス経費の管理に役立つ多彩な特典やサービスを備えた一枚。
- 海外◎
- ステータス
初年度年会費 | 2年目~年会費 | 還元率 | 電子マネー等 |
無料 | 36,300円 | 0.33~1.00% | - |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカードは、設立初年度でも発行できる可能性がある人気のカードです。
マイルの付与・海外旅行保険の充実・空港ラウンジの使用料無料など、たくさんのメリットがあります。
利用実績に応じて、後に限度額を上げやすいことも人気の理由の一つになっています。
独自の審査基準で設立初年度でも作りやすい
一般的に法人カードの審査基準と言われているのが、「会社設立後3年黒字2期連続」と言われています。
そんな中アメックスは独自の審査基準を設けて審査をしており、会社設立1年目でも発行できる可能性があります。
会社によって限度額が異なり、融通も利く
カードの限度額は、会社によって異なります、一般的に初年度は30~50万円の設定になることが多いようです。
その後、会社の実績と信用により次第に大きな金額に増額することが出来ます。
実績を積み重ねていけば1,000万円も夢ではありません。
四半期ごとにレポートを作成してくれる
アメックスは、ビジネスカードならではの特典として「四半期管理リポート」を作成してくれます。
3カ月ごとのカード利用記録を会員別・事業別などに集計してくれるので、会社全体の経費管理や社員個人の経費チェックに役立ちます。
ビジネスラウンジや最高ランクの付帯サービス
アメックスは、ステータス性が高いと評判です。
日本でトップクラスの「帝国ホテル」で、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカード会員専用のビジネスラウンジを利用することが出来ます。
万が一に備える保険の充実度・空港でのサービス・などを他のカードと比較してみると、最高ランクの付帯サービスを提供していると言えます。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
設立したての法人代表者、個人事業主でも申し込めるビジネスカード。社員カードやETCカードも追加発行も可能。
- 法人
初年度年会費 | 2年目~年会費 | ポイント還元率 | 電子マネー等 |
無料 | 無料 | 0.5~1.5% ※対象の三井住友カードと2枚持ち且つ対象のご利用をすることが条件です |
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三井住友カード ビジネスオーナーズは申込み時に登記簿謄本・決算書が不要ですので、起業したての方でも気軽に申し込むことが出来ます。
海外旅行傷害保険や空港ラウンジも充実しています。
キャッシング・分割・リボ払いが可能であるのが、大きな特長です。
ホテル予約等の出張関連サービスが充実
三井住友カード ビジネスオーナーズは、海外航空券とホテルを予約することができる「エアライン&ホテルデスク」を利用することが出来ます。
福利厚生代行サービス
三井住友カード ビジネスオーナーズの人気の理由として、福利厚生代行サービスがあります。
国内外数100箇所のスポーツクラブ・宿泊施設・英会話スクールなど幅広いサービスを特別料金で利用することが出来ます。
各種ビジネスサポート優待が充実
三井住友カード ビジネスオーナーズは、さまざままビジネスシーンで役に立つサービスをお得に利用することが出来ます。
オフィス用品・レンタカー・引っ越し・飲食・トラベルなど様々なシーンの優待が充実しています。
セキュリティ面や保険も文句なし
三井住友カード ビジネスオーナーズは、カードにICチップを搭載しており高度な暗号化技術によりしっかり守られています。
セキュリティーがしっかりしているので、安心して利用することが出来ます。
旅行の傷害保険・ショッピング保険なども充実しており、高い評価を得ています。
オリコ EX Gold for Biz
オリコEX Gold for Biz は、ポイントの還元率が最高1.1%で他の法人カードに比べて大変充実しております。
毎回の経費の支払いでポイントをしっかり貯めたい方にお勧めです。
申込み時には、登記簿謄本・決算書が必要なく、固定電話がなくても大丈夫です。
年会費が格安なゴールド&法人カード
オリコEX Gold for Biz は、年会費初年度は無料、2回目以降は2200円(税込)になっています。
他の法人カードと比較すると、かなり安くなっています。
最小限のコストで、カードを維持することが出来るのです。
個人事業主向けの審査基準も有
オリコEX Gold for Biz には、個人事業主向けの「S」・中小企業向けの「M」の2種類があります。
いずれも申込み時に決算書の提出などの必要はなく、代表者個人の信用情報が審査の基準になります。
個人事業主向けの審査基準であるといえると思います。
個人に延滞などの事故情報が無ければ、かなり通り易いカードと言えるでしょう。
無担保・無保証人のキャッシング
オリコEX Gold for Biz Sのカードは、他のカードには無いキャッシング機能が付いています。
いざという時には、資金調達に使用することもできます。
ライフサポート倶楽部で福利厚生も充実
オリコEX Gold for Bizのカード契約者は、リゾートソリューション株式会社との提携により、福利厚生サービス「ライフサポート倶楽部」をオリコ優待価格で利用することが出来ます。
宿泊・ゴルフ・スポーツ・レクリエーションなどを楽しむことが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?今回は、法人カードを持つメリットや審査通過のポイント、設立間もない会社や個人事業主の方におすすめのクレジットカードをご紹介しました。
経理の面などで何かと便利な法人カード、ビジネス用のクレジットカードを作ろうかどうか迷っている法人や個人事業主の方は、ぜひ会社の為に法人カードを検討してみましょう。
上記ではご紹介しませんでしたが、個人事業主の方や中小・零細企業経営者の方には楽天ビジネスカードなどもおすすめです。
楽天プレミアムカードとセットでのみ発行できる、法人や個人事業主向けのビジネスカード。
- ビジネス
初年度年会費 | 2年目~年会費 | 還元率 | 電子マネー等 |
2,200円 | 2,200円 | 1.00~5.00% | - |