クレジットカードの不正利用で補償はある?調査方法や対策など完全ガイド

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普段は何気なく使っているクレジットカードですが、「身に覚えのない請求がきた・・・!」と不安になることがあります。

自分が支払ったのをうっかり忘れていた場合もありますが、本当に不正利用された可能性も。

そんな時、「補償は受けられるのか?なぜ不正利用されたのか?」などいろんなことが心配になりますよね。

そこでこの記事では、クレジットカードの不正利用された時の補償や対策について解説します。

悪用されたらどうなる?

クレジットカードの不正利用には以下4つの種類があります。

  • ネットショッピングからの流出
  • 詐欺サイトからの流出
  • フィッシング詐欺
  • スキミング

上記のように、ネットショッピングに不正アクセスして情報を盗み取る方法や、詐欺サイトで直接カード番号を聞き出す方法があります。

「カードの有効期限が近づいています」という旨のメールを送り、カード番号を入力させる「フィッシング詐欺」という方法も。

他にも、クレジットカードの情報を読み取る「スキマー」をATMなどにつけて読み取るスキミングという方法があります。

クレジットカードの情報を悪用されると、突然高額な請求がきて驚愕することになります
高額な請求だけでなく、「1000円単位の少額が毎回請求されていて気付かなかった」というケースもあるみたいなので、注意したいですね。

クレジットカードが不正利用された!調査方法と補償を受ける方法

「クレジットカードで身に覚えのない請求があった」「利用した心当たりはないのに、引き落とされていた」などの場合は、不正利用された可能性があります。

そんな時にやるべきことは、主に次の2つ。

  1. カード会社と警察に連絡(あなた)
  2. 不正利用かどうか調査(カード会社)

まずは、不正利用が疑われた時の対応から順に見ていきましょう。

まずはカード会社に連絡

不正利用の可能性がある場合、まずはカード会社に連絡してカードを止めてもらいましょう

連絡先は、下記のいずれかを見ると分かります。

  • カードの裏面
  • カード会社のHP

場合によっては、警察に連絡する必要があることも。

カード会社に電話した際に、警察にも届け出るべきか相談してみましょう。

カードの紛失・盗難の場合

カードの紛失・盗難の場合は必ず最寄りの警察署へと届け出て、下記の文書または番号を受け取ってください。

  • 届出の受理を証明する文書
  • 受理番号

警察に届け出る理由は、どのカードでも「紛失・盗難時にはカード会社に連絡した上、警察に届け出ると被害額の支払いを免除する」と定められているから。

たとえば、Yahoo! JAPANカードの会員規約には以下のような文言が。

会員が紛失、盗難等の事実を直ちに当社に直接電話等により連絡のうえ、最寄りの警察署に届け、かつ所定の届出書を当社に提出し、当社が認めた場合、当社がその連絡を受理した日の60日前以降発生した損害については、当社がその支払の全部又は一部を免除します。

届け出たことを証明できないと、あなたが被害額を負担することになってしまうので、忘れないように注意しましょう。

カード会社に調査を依頼

不正利用の疑いがある場合、調査を行なって本当に不正利用なのかを調べる必要があります。

基本的には、カード会社に連絡した際にそのまま調査をお願いすればOK。

  1. カード会社に連絡
  2. 調査を依頼

zあとは、結果が出るまで待ちましょう。

調査には時間がかかる場合も

調査には時間がかかる場合もあります。

中には2か月ほどかかることがあるとするカード会社も。

売上伝票取り寄せの場合、調査期間が2ヶ月程かかる場合がございます。

実際にTwitter上では、「調査に2~3か月かかった」という人がチラホラ。

連絡が来ないと不安になるので、調査にかかる時間をあらかじめ聞いておきましょう

調査中に引き落としがある場合は?

調査中にカードの引き落としがある場合は、カード会社によって対応が分かれるようです。

  • 引き落としてから返金処理
  • 引き落としを保留

Twitter上の口コミでは、どちらのケースも確認できます。

被害額が大きい場合、通常通り引き落とされるのは負担が大きいので、引き落としについてもカード会社に聞いておくことをおすすめします。

筆者のケースでは返金処理
筆者が被害に遭ったケースでは、通常通り引き落とされてから返金されました。

楽天カードでは自分で調査も

楽天カードなどでは、調査をお願いした際に「自分で問い合わせてください」と言われるケースも

実際に、楽天カードの公式FAQでは次のように書かれています。

インターネットのご利用や携帯電話料金などの継続決済のご利用の場合は、お客さま自身でのお問い合わせをお願いする場合がございます

もちろんほかのカードでも、自分で問い合わせるよう指示される可能性はあります。

その場合、支払先に直接電話かメールをして「不正利用の疑いがあるので調べてほしい」と伝えるだけでOKです。

筆者のケースでは、自分で調査した

実際に、筆者の楽天カードが不正利用されたケースでは、自分で調べるように指示されたので支払先に直接問い合わせました。

手順は次の通り。

  1. お店に電話・メールで連絡(筆者)
  2. 不正利用かどうかを確認(お店)
  3. 不正利用だったと楽天カードに伝える(筆者)
  4. 詳細を聞くためお店側に連絡(楽天カード)

お店側に調査を依頼して、カード会社に結果を伝えるだけなので簡単です。

被害額は保険で全額返金

すべてのクレジットカードには盗難保険が自動的に付いているため、カードの盗難・紛失時はもちろん保険で補償されます。

盗難・紛失以外のケースの不正利用でも、常識的に正しい使い方をしていれば基本的に補償されると考えてOK。

  • 規約違反をしていない
  • 故意ではない
  • 過失がない

一般的に、上記の3項目を満たす場合は請求を取り消すとカード規約に定められているからです。

いつ返金されるのか?
返金の処理に2か月ほどかかることもあるようですが、筆者の場合は連絡してから約1か月で返金されました。

返金されると、その月のカード利用額と相殺されます。

カードの明細から、返金を確認してください。

補償期間があるので注意

ただし補償の対象となる期間があり、不正利用の発生が期間外であれば補償されません。

たいてい、「カード会社に届け出た日からさかのぼって60日以内」が補償の対象です。

実際、どの公式サイトにも以下のような文章が。

万一、不正使用された場合でも、お届けのあった日からさかのぼって60日以降に発生した損害については、MUFGカードの定めた規定にそって負担いたします。

補償を受けるには期限があるので、できるだけ早く不正利用に気づくことが重要です。

補償されないケースもある

次のように、補償されないケースもあるので要注意。

  • 暗証番号を使用した場合
  • 家族に無断で使用された場合
  • 補償期間を過ぎている場合
  • 警察へ被害届を出していない場合(盗難・紛失のケース)
  • 戦争や天災などの混乱中に起きた不正利用の場合

補償されるためには、「できるだけ早く不正利用に気づく」「警察に被害届を出す」などを心がけることが大切です。

暗証番号を使用する取引
暗証番号を使用する取引は原則補償されませんが、「故意・過失がない場合は補償する」とするカード会社もあります。

Q.暗証番号を使用する取引(キャッシング利用含む)で、不正利用があった場合は補償の対象となりますか?

A.原則、補償対象とはなりません。

ただし、状況調査のうえ、故意・過失が原因の被害でないと判断した場合は、この限りではございません

カード利用者に過失がある場合も補償されない

次のようなケースでは、カード利用者に過失があると判断されるので補償は受けられません。

  • ETCカードの車内置き忘れ
  • カード裏面にサイン(署名)がない
  • カードを他人に渡した
  • 会員規約に違反した(届出事項の変更の義務を怠ったなど)

とくに、カードに署名がないと補償されない恐れがあることを知らない人が多いので注意しましょう。

注意
暗証番号の扱いにはご注意を。

以下のようなケースでも、カード利用者の過失になるので補償されません。

  • 暗証番号をメモしていたことで他人に知られた
  • 暗証番号を他人に教えた
  • 生年月日や車のナンバーなど、簡単に推測できる暗証番号を使っていた

クレジットカードが不正利用される5つの原因・手口

不正利用の被害に遭う原因や手口は、大まかに分けると5つ。

  1. フィッシング詐欺
  2. ネットショッピング詐欺
  3. カードの紛失・盗難
  4. 店側からの情報漏えい
  5. スキミング

三井住友カード公式メディアの「不正利用被害者500人を対象とする調査」を参考に、被害が多い順に手口を紹介していきます。

1.フィッシング詐欺

フィッシング詐欺とは、実在する有名な会社を騙ってメールを送りつけて偽サイトに誘導し、カード情報を盗み取る詐欺のこと。

フィッシング詐欺の一例

上記の例のように、実際に送られてくるメールと非常によく似た偽メールが使われます。

メールをチェックする際は、フィッシング詐欺の可能性があることを頭に入れて安易にリンクをクリックしないようにしましょう。

Amazonを装ったフィッシング詐欺も

Amazonを装ったフィッシング詐欺の被害もTwitter上では多く報告されています。

「有名な会社だから」と安心するのは禁物です。

ウイルスに注意
メールを介してカード情報を盗むのは、フィッシング詐欺だけではありません。

メールに添付されたファイルを開くことでウイルスに感染し、カード情報が盗まれることもあるのでご注意を。

2.ネットショッピング詐欺

ネットショッピング詐欺とは、偽サイトで架空の商品を販売する詐欺のこと。

購入した商品は届かない上に、カード情報も盗まれます。

  • 日本語の表記がおかしい
  • 相場よりも極端に安い

上記の特徴があるサイトは詐欺の可能性があるので、利用は避けましょう。

3.カードの紛失・盗難

カードの紛失・盗難の被害に遭うと、カードそのものが悪用されてしまいます。

カードをなくさないように注意はできても、下記のように、盗まれてしまう可能性は誰にでもあります。

  • スリ
  • 引ったくり
  • 置き引き
  • 車上荒らし
  • 空き巣

被害を完全にゼロにはできないので、紛失・盗難に気づいたらできるだけ早く連絡してカードを止めてもらうことが大切です。

4.店側からの情報漏えい

オンラインショップがサイバー攻撃を受けて、情報が漏えいするケースがあります。

過去には、ヤマダ電機が運営する「ヤマダウエブコム・ヤマダモール」で最大37,832人のカード情報が流出したことも。

弊社が運営する「ヤマダウエブコム・ヤマダモール」におきまして、第三者による不正なアクセスを受け、クレジットカードの情報が最大37,832件流出した可能性があることが2019年4月16日に判明いたしました。

「実店舗なら安全」とは言えない
実店舗でも、下記の手口で情報が漏えいする可能性があります。

  • 暗証番号を盗み見られる
  • 店員がカード情報を盗む

実際に、レジの店員がカード情報を不正に入手し航空券などを購入したとして逮捕されたことも。

被害を未然に防ぐのは難しいので、「よく利用するサイトで不正アクセス被害がないかチェックする」「できるだけ早く被害に気づく」などが大切です。

5.スキミング

スキミングとは、盗んだカード情報を基に偽造カードを作って不正に利用する犯罪行為

カードそのものではなく、「スキマー」と呼ばれる装置でカードの磁気ストライプ(カード裏面の黒い帯)の情報を盗みます。

知らないうちに情報が盗まれているので、「被害に気づかなかった」という口コミも。

スキミング防止グッズも販売されていますが完全には防げないので、身に覚えのない請求がないかこまめにチェックすることをおすすめします。

クレジットカードの不正利用を防ぐ5つの対策

被害を未然に防ぐための対策は、主に次の5つ。

  1. 明細を月1回はチェック
  2. 定期的に暗証番号を変える
  3. カードのセキュリティを強化
  4. OSやソフトは最新の状態に
  5. 安全性の高いカードを使う

少し手間はかかりますが、被害に遭わないためにしっかり対策を施しましょう。

1.明細を月1回はチェック

月に1回は明細を確認し、不審な支払い項目がないかチェックしましょう。

最近では、Webで明細を確認できるクレジットカードがほとんどなので時間はかかりません。

下記のクレジットカードと連携できる家計簿アプリなら、「明細の自動取り込み」と「1つのアプリで複数カードを一元管理」ができるのでおすすめ。

  • マネーフォワード ME
  • Moneytree
  • CRECO

できるだけ手間を省くと、明細のチェックも楽になりますよ。

2.定期的に暗証番号を変える

暗証番号(数字4ケタ)を定期的に変えることで、番号を盗まれたとしても不正利用される可能性は低くなります。

もし最初に設定したままなら、他人が推測しにくい番号に変えておきましょう。

番号を変えたとしても盗み見られると意味がないので、入力する際は後ろから盗み見られないように注意してください。

3.カードのセキュリティを強化

カードの本人認証サービス(3Dセキュア)を利用すると、なりすまし(第三者がカード保持者になりすましてカードを利用すること)を予防できます。

本人認証サービスの名称は以下のように国際ブランドによって異なりますが、ほとんどのカードで利用可能。

JCB J/Secure
VISA Visa Secure
Mastercard Mastercard ID Check

本人認証を利用すると、いつもの入力にプラスして本人認証パスワード(本人しか知り得ないパスワード)が必要になるので安全性は格段にアップします。

「利用通知サービス」
さらに、カードを利用するたびにメールが届く「利用通知サービス」に登録しておくとより安心です。

今すぐにでもカードのセキュリティを強化しましょう。

4.OSやソフトは最新の状態に

OSやセキュリティソフトを最新の状態にしておけば、ウイルスに感染するリスクは低くなります

それでも、下記のような点には気をつけてください。

  • あやしいメール、サイトは開かない
  • 添付ファイル、リンクは安易にクリックしない
  • SNSのリンクは極力クリックしない

どうしても閲覧したい場合は、まずツール(Trend Micro Site Safety Centerなど)でリンク先の安全性をチェックすると、ウイルス感染のリスクを下げられますよ。

5.安全性の高いカードを使う

セキュリティ対策を重視しているカードを使うとより安心です。

たとえば、J/Secureワンタイムパスワードが利用できるJCB CARD W

J/Secureワンタイムパスワードとは、買い物ごとに専用スマホアプリから発行される1回限り有効なパスワードを使って本人認証を行なうサービスのことです。

上記画像のように、アプリで発行されたパスワードを入力しないと決済できないので、なりすましを防止できますし安全性は格段にアップします。

顔写真入りの三井住友カード

顔写真入りの三井住友カードなら、以下のように、カードの裏面にあなたの顔が載せられます。

写真による本人照合が可能になるので、カードの紛失・盗難時でも不正利用されにくくなります。

バーチャルカードが使えるエポスカード

バーチャルカードとは、手持ちのカードとは別のカード番号で決済できるサービスのこと。

エポスバーチャルカードなら、以下のようなメリットが。

万が一、カード番号が流出したとしても安全です。

カードを利用する際の手間も考えて、どのカードが自分に合っているか検討してみましょう。

クレジットカードの不正利用に関するよくある質問

クレジットカードの不正利用に関する、よくある質問をQ&A形式で回答していきます。

気になる項目をチェックしておきましょう。

Q.警察は犯人を逮捕できる?

カードの紛失・盗難以外の場合は、捜査が難しく、犯人の特定は困難とされています。

実際Twitter上には、「犯人の特定は難しい」と言われた人の口コミが。

ですが、犯人が逮捕されたケースもあるようです。

気になる場合はカード会社と警察に「犯人を特定できるのか?」など問い合わせてみましょう。

筆者のケースでは
筆者のケースでは、カード会社に犯人について尋ねましたが犯人の詳細は分かりませんでした。

カードの盗難・紛失の場合

カードの盗難・紛失が原因の不正利用なら、逮捕できる可能性はあります

実際、Twitter上では「犯人が逮捕された」という口コミが多く見られます。

ネット上で不正にカード情報を入手されたケースより、逮捕の可能性は高いと言えるでしょう。

Q.被害届は必ず出すの?

クレジットカードの不正利用では、カード保持者は身に覚えのない請求がされただけで被害は受けていないため、被害届を出す必要は基本的にありません

「被害届を出せるのはカード会社だけ」と法律事務所の公式サイトにも記載が。

警察に被害届を提出できるのはカード会社だけで、加盟店が被害届を提出しようとしても警察は受理することができません。

警察に被害届を出しても受理されなかった」という口コミもTwitter上で見受けられます。

被害届を出すかどうかは、カード会社に聞いてみると確実です。

カード会社から返金がない場合は被害届を提出
不正利用されたにもかかわらず、カード会社から返金されなかった場合はカード保持者が被害を受けたことになります。

被害届を提出しましょう。

被害届を出すように指示するカード会社も

「カード保持者が被害届を出す必要は基本的にない」とお話しましたが、カード会社によっては対応が異なるようです。

実際にTwitter上では、「被害届を出すように指示された」という口コミが。

カード会社の指示に従いましょう。

Q.海外で被害に遭ったら?

各カード会社では海外で被害に遭った場合の相談窓口を用意しているので、まずはそちらに連絡を。

すぐに対処してくれます。

実際に、「ちゃんと対応してくれた」という口コミも。

カードの紛失・盗難の場合

カードの紛失・盗難の場合は、現地の警察にも届出をしてポリスレポート(被害届の受理証)を受け取りましょう。

言葉の問題もあり現地の警察に相談するのが不安な人は、カード会社に連絡した際に相談してみると良いですよ。

渡航中でも代替カードを発行可能
カードが使えなくなると困るという場合には、緊急カードサービスで「渡航中のみ利用可能な代替カード」を発行しましょう。

代替カードは数日で届くようです。

まとめ

このページではクレジットカードの不正利用について、調査方法や補償、対策などを解説しました。

最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。

  • まずはカード会社に連絡
  • 紛失・盗難の場合は警察に連絡
  • 自分で調査することもある
  • 基本的に補償で全額返金
  • 補償されないケースもある

不正利用を予防するためには、次のような対策があります。

  • 明細を頻繁に確認する
  • カードのセキュリティを強化する
  • 安全性の高いカードを使う

クレジットカードの不正利用をゼロにすることは難しいので、被害にできるだけ早く気づくよう心がけましょう。

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