IIJmioはSIMの種類や回線が選べる格安SIMとして高い人気があります。
音声SIMでも2GB:850円~とリーズナブルな価格設定なので、他のキャリアからの乗り換えを検討されている方もいるはず。
しかし、現在キャリア決済での支払いをよく利用している場合、IIJmioの乗り換え時には注意が必要です。
この記事では、以下のポイントについて詳しく解説いたします。
- IIJmioでキャリア決済ができるのか
- IIJmioへの乗り換え前に準備すべきこと
- キャリア決済の代わりとなる支払い方法
目次
IIJmioでキャリア決済はできない!その理由は?
結論から言うと、IIJmioでキャリア決済は利用できません。
現在大手キャリアなどのSIMでキャリア決済を利用しているなら、IIJmioへの乗り換え後は別の支払い方法にシフトしなければなりません。
キャリア決済とは買い物やサービスの月額料金をスマホ料金とまとめて支払えるサービスの総称です。
キャリアによってサービス名や利用条件、使えるサービスの範囲も異なりますが、現在対応しているのは以下のキャリアです。
大手キャリアのキャリア決済
- ドコモ(ドコモ払い)
- au(auかんたん決済)
- ソフトバンク(ソフトバンクまとめて支払い)
- 楽天モバイル(楽天モバイルキャリア決済)
格安SIMのキャリア決済
格安SIMといってもキャリア決済に対応しているのは、大手キャリアが運営しているところが多いことが分かります。
独自のキャリア決済サービスが利用できるのはmineoと楽天モバイルのみで、どちらもAndroidユーザー対象でアプリとアプリ内サービスのみの使用に限られています。
決済サービスの構築には手間とコストがかかる
IIJmioでキャリア決済が使えない理由として、
- リーズナブルな月額料金を実現するためにコストを押さえている
- 大手キャリア系列ではないので既存のキャリア決済が利用できない
などが考えられます。
そもそも自社で決済サービスを構築するためには手間とコストがかかりますし、リーズナブルな月額料金を実現するためにコストを削減することが多い格安SIMで独自のキャリア決済構築するのは負担が大きいのです。
IIJmioを運営してる株式会社インターネットイニシアティブの売上高を見てみると、
- 法人向けインターネットサービス
- アウトソーシングサービス
- WANサービス
など法人向けの事業の売上が多いことが分かります。
格安SIMは重要ではあるものの会社としてメインの事業というわけでもなさそうなので、まとまった費用が必要なキャリア決済のシステム構築の可能性は今後も低いかもしれません。
また、IIJmioはdocomoとauの回線を利用していますがそれらの大手キャリアの系列というわけでもないので、LINEMO等のように既存のキャリア決済システムを使うことも難しいでしょう。
IIJmioではどの回線でもキャリア決済は使えない
IIJmioでは、
- タイプD(ドコモ回線)
- タイプA(au回線)
の2種類の回線を提供していますが、どちらもキャリア決済には対応していません。
他の格安SIMでは下表のようにSIMの種類・回線・支払い方法・OSによって限定的に使える場合がありますが、IIJmioではSIMや契約内容などに関わらず利用できません。
キャリア決済ができる格安SIM | 特徴・条件 | 上限金額 |
mineo | ・ドコモ回線音声通話SIMのみ利用可能 ・Androidユーザー、Google play内でのみ対応 |
未成年:2万円/月 20歳以上:2~10万円/月 契約期間による |
Yモバイル | ・一部機種を除き全ユーザー利用可能 ・Yahooショッピング利用やPaypayチャージなどは、月額料金をクレジット払いしてる人のみキャリア決済利用可能 |
契約内容などによって異なる |
UQモバイル | ・一部機種を除き全ユーザー利用可能 ・au IDの設定が必要 |
1,500円~50,000円 (年齢と契約期間により変動) |
楽天モバイル | ・月額料金をクレジット払いしている人のみ利用可能 ・Androidユーザー、Google play内でのみ対応 |
未成年:1万円~5万円 (年齢により変動) 20歳以上:20万円 |
LINEMO | ・一部機種を除き全ユーザー利用可能 ・Yahooショッピング利用やPaypayチャージなどは、月額料金をクレジット払いしてる人のみキャリア決済利用可能 |
契約内容などによって異なる |
povo2.0 | ・au IDの取得が必要 ・povoアカウントとau IDの連携 |
~12歳:利用不可 13歳以上:povo加入8ヶ月以上なら上限2,000円/月で利用可能 |
このようにキャリア決済に対応しているキャリアでも、内容や金額にかなり差があることが分かります。
- iPhoneユーザーは使えない
- クレジットカード払いしている人のみが使える
など制限がある格安SIMも少なくありません。
キャリア決済ユーザーがIIJmioへの乗換前にしておくこと
現在キャリア決済をよく利用している人がIIJmioへ乗り換える前にしておいた方がいい2つのポイントをご紹介します。
サブスクや継続サービスの支払い方法を変えておく
映像、音楽、ECサイトなどの月額料金をキャリア決済で支払っている場合、乗り換え後もサービスが使えるように支払い方法を変えておきましょう。
クレジットカードに変更しておくのが一番手軽ですが、カードがない場合やこれから作る場合はコンビニなどに売っているプリペイドカードを買ってチャージしておくのもよいでしょう。
記事後半では、プリペイドカードで支払いができるオンラインサービスについてご紹介いたします。
不要なサービスがないか見直す
複数のサービスを利用している人は、IIJmioに乗り換える前に不要なサービスがないか見直してみましょう。
サブスクやオンラインサービスは初月無料のものも多いのでついつい登録してしまい、不要になっても解約しわすれたりと無駄にお金を払い続ける、という状態にもなりかねません。
本当に使っているサービスか、無駄に加入し続けていないかを乗り換えの際に内容を確認しましょう。
1つ1つは数百円~1,000円程度だとしても、それがいくつもあればまとまった金額を支払うことにもなります。
家族で1人ずつサービスを利用している場合は、ペアプランやファミリープランなどを利用すると割安になるのでおすすめです。
- 音楽、映像、電子書籍など重複する内容のサービスを複数契約していないか
- 無料トライアルだけ利用しようと思っていたものがそのままになっていないか
- 使っていないECサイトやサービスの利用料を支払い続けていないか
などを確認しながら、乗り換え前にサブスクの断捨離も行ってみてはいかがでしょうか?
クレジットカードがない人がキャリア決済の代わりに使える支払い方法4選
ここではクレジットカードを持っていない人が、キャリア決済の代わりに使える方法を4つご紹介します。
PayPal
PayPalは国際的に利用できる決済・送金サービスで、銀行口座を持っていれば利用でき、事前にPayPalアカウントと銀行口座を紐づけておけばオンラインですぐ支払いができます。
さらに日本国内のショッピングや支払い・送金であれば手数料無料なので、銀行振り込みよりもお得に利用できるのが大きなメリットです。
Paypal支払いに対応しているサービスには、以下のようなものがあります。
オンラインサービス
- YouTube
- Google Play
- Microsoft
- Skype
- Spotify
- Hulu
- DAZN
- Renta!
ECサイト
- eBay
- Esty
- ヤマダ電機
- ディスクユニオン
- アニメイト
- iHerb
- HMV
- Qoo10
また、別途通貨換算手数料を支払えば日本円に対応していない海外のサービスも利用できます。
ただし、PayPalに対応していないショップもあるので全てのオンラインサービスに使えるというわけではないのでご注意ください。
例えばAmazonは対応していないですし、楽天市場では利用する店舗によって支払い方法の種類が異なり、PayPal非対応のお店も少なくありません。
プリペイドクレジットカード
プリペイドタイプのクレジットカードは、あらかじめカードにチャージして使う形式のカードです。
審査不要で発行できて口座振替も不要、チャージした金額の範囲内のみで使えるので使いすぎる心配もありません。
利用する際はカード番号・有効期限・セキュリティコードを入力すれば、普通のクレジットカードと同じように購入に使えます。
プリペイドクレジットカードにはカードタイプとアプリタイプがあり、カードタイプは実店舗での買い物にも使えますが、アプリタイプはオンラインのみの使用となります。
注意点として、プリペイドのクレジットカードはサブスクの支払いには使えないことが多いことが挙げられます。
ただ、iTunesやGoogle Playの支払い方法に設定しておけば利用できるケースもあります。
デビッドカード
デビッドカードは銀行口座と紐づけてクレジットカードのように使える支払い方法です。
クレジットカードとの違いは、
- 支払いごとに口座からすぐ引き落とされる
- 審査不要
- 分割・リボ払い非対応
という3点です。
プリペイドのようにチャージも不要でサブスクにも使えます。
口座の金額内であれば普通のクレジットカードと同じように使えますし、VISAやMasterCardなど大手クレジットカードブランドのデビッドカードであれば海外でも使えます。
ただし、一括払いしかできないので高額な買い物をする際は支払いの負担が大きくなってしまうというデメリットもあります。
ギフトカード
ギフトカード(プリペイドカード)は特定のサービスでのみ使える支払い方法です。
例えばAmazonのギフトカードならAmazon内で、App store&iTunesカードならアプリや音楽購入にのみ使えます。
ギフトカードでチャージできるサービスには、
- App store&iTunes
- Google Play
- NETFLIX
- Hulu
- Amazonギフトカード
- Nintendo ONLINE
などがあり、アプリ購入からサブスク、オンラインサービス料金の支払いに利用できます。
ただ、プリペイドカードの金額分を使いきったらまたカードを買わなければならないので手間がかかるのも事実です。
つい買い忘れていてサービスが使えなくなってしまった、なんてこともあるでしょう。
コンビニによっては取扱っているギフトカードの種類が異なるので、欲しいサービスのカードが買えないこともあります。
キャリア決済用に最低料金で契約を残しておくという方法も
キャリア決済をよく利用している、よく使うサービスがキャリア決済しか対応していないといった場合は、一番安い料金プランに変えて契約を残しておくという手もあります。
IIJmioと大手キャリアで同程度プランの料金を表で比較してみました。
キャリア | プラン | 月額料金 |
IIJmio | 音声SIM | 5GB:990円 10GB:1,500円 |
ドコモ | irumo | 6GB:2,827円 9GB:3,377円 |
au | スマホミニプラン5G/4G(3GB) | 6,215円 |
ソフトバンク | ミニフィットプラン | ~3GB:5,478円 |
同じくらいのデータ量でも、大手とIIJmioでは4~5倍ほど月額料金が変わることが分かります。
仮に、ドコモのirumoで9GB(3,377円)使っていた人が、一番安いプランに変えてメインをIIJmioの同等プランに変えた場合の料金は以下のようになります。
項目 | 月額料金 |
irumo 0.5GB | 550円 |
IIJmio ギガプラン10GB | 1,500円 |
合計の月額料金 | 2,050円 |
このように、月額料金が大きく安くなっていることが分かります。
ただ、普通に乗り換えるよりかはどうしても高くつくので、どちらにせよ乗り換えを検討し始めたら契約内容の見直しやサービスごとの支払い方法を確認しておくとよいでしょう。
IIJmioはクレジット払いのみなのでカードがあった方が便利
IIJmioはスマホの料金もクレジットカード払いしか利用できないので、カードを作ることをおすすめします。
一般的にクレジットカードができるまでは申込と審査を経て手元に届くまで2週間前後かかるとされますので、これからカードを作る人は余裕を持ってIIJmioに乗り換える1ヶ月前くらいにクレジットカードの申込をしておくとよいでしょう。
月次決済に対応しているクレジットブランドのデビッドカードならIIJmioの支払いに使えるという意見も複数見受けらましたが、利用できたとしてもクレジット利用時と引き落とし日が異なるので注意してください。
まとめ
IIJmioのキャリア決済について解説いたしましたが、本記事のポイントは以下の通りです。
ココがポイント
- IIJmioでは回線やSIMの種類に問わずキャリア決済ができない
- 今後もキャリア決済対応は難しいと予想される
- 乗り換え前にキャリア決済を使っているサービスの見直し・支払い方法の変更をしておこう
- どうしてもキャリア決済を使いたい場合は最低料金に変えてIIJmioと新規契約する手もある
- IIJmioはクレジットカード払いのみなので、乗り換えるならカードを作っておいた方がいい
リーズナブルな月額料金が魅力のIIJmioですが、現在キャリア決済で支払いや買い物を行っている方は利用状況にあった使い方ができるか乗り換え前にご確認ください。