車に乗る人にとってガソリンの給油は欠かせません。しかし、最近はガソリン代が高くて困りますよね。
少しでもガソリン代を節約したいなら、ガソリンスタンド系のクレジットカードを作るのがおすすめです。給油代の値引きやポイント還元などの特典を受けられます。
ガソリンスタンド系のカードはたくさんありますが、ENEOSのガソリンスタンドを利用する人におすすめなのが「ENEOSカード」です。
3種類のカードが用意されており、ENEOS利用時にガソリン代値引きやポイント還元率アップといった特典が用意されています。
ENEOSユーザーなら、ガソリン代を大きく節約することが可能です。
本記事ではENEOSカードの特徴やメリット・デメリット、種類による特典の違いなどについて徹底解説します。
目次
ENEOSカードとは?基本情報や特徴を紹介
ENEOSカードはトヨタファイナンス株式会社が発行するクレジットカードです。その名の通り、ENEOSのガソリンスタンドを利用する人に向いています。
ENEOSカードの特徴・カードスペックは以下の通りです。
ENEOSカード C・P・Sのスペック | |
---|---|
年会費 | 初年度:無料 2年目以降:1,375円 (Sのみ年1回以上の利用で翌年も無料) |
ポイント還元率 | P:0.6~3.0% S:0.6~2.0% |
付帯保険 | なし |
家族カード | あり(年会費無料) |
ETCカード | あり(年会費無料) |
国際ブランド | VISA、JCB |
入会資格 | 18歳以上/本人に安定継続収入のある方 (高校生不可、20歳未満は親権者の同意が必要) |
ENEOSカードはC・P・Sの3種類あります。
年会費はいずれも初年度無料、2年目以降は1,375円です。ENEOSカード Sのみ、年1回以上の利用で翌年も年会費が無料になります。
ENEOSカード P・Sはカードの利用でポイントが貯まります。基本の還元率は0.6%(1,000円につき6ポイント)です。
ENEOSで利用するとENEOSカード Pは最大3.0%、ENEOSカード Sは2.0%まで還元率がアップします。
入会資格はいずれも18歳以上で本人に安定継続収入のある方です。
成人あれば申し込めるカードのため、審査難易度はそこまで高くないと判断できます。
クレヒスに問題がなく、アルバイトやパートの収入があれば専業主婦や学生(高校生は不可)でも審査に通るようです。
ENEOSカードにはどんな種類がある?ポイント還元率・年会費・値引きを比較
ENEOSカードはC・P・Sの3種類あります。それぞれの違いを一覧表にまとめました。
ENEOSカード C | ENEOSカード P | ENEOSカード S | |
---|---|---|---|
年会費 | 1,375円 | 1,375円 | 1,375円 (年1回以上の利用で翌年も無料) |
ポイント還元率 | なし | ENEOS:3.0% ENEOS以外:0.6% |
カーメンテ商品:2.0% ENEOS以外:0.6% |
値引き | ガソリン・軽油:1~7円/L引き 灯油:1円/L引き |
なし | ガソリン・軽油:2円/L引き 灯油:1円/L引き |
異なるのは年会費、ポイント還元率、値引きの3項目です。入会資格や国際ブランド、追加カード(家族カード・ETCカード)などはどのカードを選んでも変わりません。
ざっくりとした選び方は次の通りです。
- 毎月のガソリン代が20,000円以上の人:ENEOSカード C
- 毎月のガソリン代が7,000~8,000円前後の人:ENEOSカード P
- 毎月のガソリン代が7,000円未満:ENEOSカード S
※いずれもガソリン代を1L=170と仮定した場合
各カードの特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。
ENEOSカード Cはガソリン・軽油が最大7円/L引き
ENEOSカード Cは唯一ポイント還元がないカードです。その代わりにENEOSでガソリン・軽油を給油する際にガソリン代が最大7円/引きされます。
値引き額は1ヶ月のカード利用金額によって変動します。
1ヶ月のカード利用金額 | ガソリン・軽油の値引き額 |
---|---|
7万円以上 | 7円/L引き |
5万円~7万円未満 | 5円/L引き |
2万円~5万円未満 | 4円/L引き |
1万円~2万円未満 | 2円/L引き |
1万円未満 | 1円/L引き |
カードを利用した月を1ヶ月目とすると、2ヶ月目に値引き単価が案内されます。
さらにその翌月である3ヶ月目のガソリン・軽油の利用金額に対し、請求時に値引きが実施されます。
月間のカード利用金額が20,000円以上なら4円/L引きされます。常に2円/L引きされるENEOSカード Sよりお得ですね。
毎月のガソリン代が20,000円以上の人に向いているカードと言えます。
逆に給油量が少なくガソリン代が月2万円未満の場合は、年会費が実質無料のENEOSカード Sがおすすめです。
なお、値引きされるのは1ヶ月あたり150Lまでに制限されています。
ENEOSカード Cを使う際は、あらゆる支払いをカードで行うのがおすすめ
ENEOSカード Cは利用料金に応じて割引額が大きくなるので、出来る限り支払いをENEOSカードで行うのがおすすめです。
お買い物はもちろん、公共料金の支払いや家賃などもカードで支払えば、ガソリン・軽油の最大割引を受けやすくなります。
カードの利用料金を増やすために、家族に家族カードを使ってもらうのも良いでしょう。
ENEOSカード PならENEOSで最大3.0%還元
ENEOSカード Pは給油値引きがない代わりにポイント還元率が高いカードです。ENEOSカード Cと真逆の特徴を持ちます。
還元率はENEOSでの利用なら3.0%、ENEOS以外では0.6%です。年会費(1,375円)の元を取るためには最低でも月4,000円はENEOSで利用する必要があります。
さらに年会費を考慮すると、ENEOSカード PがENEOSカード Sよりお得になるのは毎月のガソリン代が7,000~8,000円前後の場合です。
例えば1L=170円で毎月40L(6,800円分)給油する場合で比較してみました。
- ENEOSカード P:170円×40L×3.0%×12ヶ月-1,375円=1,073円お得
- ENEOSカード S:40L×2円×12ヶ月=960円お得
この場合、ENEOSカード Pのポイント還元がわずかにENEOSカード Sの値引き額合計を上回ります。
したがって、7,000~8,000円ほど利用するならENEOSカード SよりENEOSカード Pがお得です。
貯まったポイントは1,000ポイント単位でENEOSでのキャッシュバックや各種ポイント・ギフト券との交換に使えます。
ENEOSカード Pはポイントをキャッシュバックするのがおすすめ
たまったポイントの使い道は複数ありますが、キャッシュバックで利用するのが一番おすすめです。
- キャッシュバック:1,000ポイント=1,000円
- JALマイル:1,000ポイント=400マイル
- Tポイント:1,000ポイント=700ポイント
このように、ポイントやギフト券は交換レートが良くありません。
そのため特別な理由がない限りは、基本的にはキャッシュバックを選びましょう。
ENEOSカード Sは年会費が実質無料&値引きも還元もあり
ENEOSカード Sは年1回の利用で翌年の年会費が無料です。定期的にカードを使うなら実質永年無料で保有できます。
3種類あるENEOSカードで唯一、値引きとポイント還元の両方の特典が利用可能です。
- 値引き:ENEOSで利用するとガソリン・軽油は常に2円/L引き、灯油は常に1円/L引き
- ポイント還元:ENEOSでカーメンテ商品の利用なら2.0%、ENEOS以外の利用で0.6%還元
ENEOSカード Pと違い、ガソリン・軽油・灯油の給油はポイント還元の対象外です。
年会費が実質無料なので、給油量が少なくても損しません。
年会費をかけたくない人や毎月のガソリン代がそこまで高くない人にはENEOSカード Sがおすすめです。
ENEOSカード Sは費用なしで割引を受けるのがおすすめ
ENEOSカード Sは年に一度でもカード利用すれば年会費が無料になるカードです。
カードを使って年に一度でもガソリンを入れれば年会費無料になるということは、実質費用なしでENEOSのガソリン割引を受けられます。
そのため、出来る限り余計な費用をかけたくないという方にぴったりのカードです。
ENEOSカードのメリット
ENEOSカードのメリットは以下の通りです。
- ENEOSのガソリン代がお得
- ロードサービス付き
- 家族カードを無料で発行できる
- ETCカードの年会費が無料
- レンタカー・メンテナンス料金が割引
- EneKeyと組み合わせると支払いがスムーズ
- QUICPayが利用できる
- Apple Payに設定可能
ENEOSカードのメリット①ENEOSのガソリン代がお得
ENEOSカードを利用すればENEOSでのガソリン代がお得になります。ENEOSで給油する人には必須級のカードです。
ENEOSカードは3種類あり、カードによって特典内容が異なります。毎月のガソリン代(給油量)に合わせてカードを選んでください。
- 毎月のガソリン代が20,000円以上の人:ENEOSカード C
- 毎月のガソリン代が7,000~8,000円前後の人:ENEOSカード P
- 毎月のガソリン代が7,000円未満:ENEOSカード S
※いずれもガソリン代を1L=170と仮定した場合
ざっくりと「給油量が多い人はC、少ない人はS、中間の人はP」と覚えておいてもOKです。
ENEOSカードのメリット②ロードサービス付き
ENEOSカードには「ENEOSロードサービス」が付帯します。24時間365日、電話一本でかけつけてくれるENEOSカード会員専用のロードサービスです。
ENEOSロードサービスでは次のようなサービスを受けられます。
サービス項目 | サービス内容 | 料金 |
---|---|---|
レッカーサービス | レッカー車による移動 | 10kmまでは無料 |
路上修理(30分以内) | キー閉じ込み開錠サービス | 30分以内は無料 |
バッテリージャンピング | ||
タイヤパンク時の交換作業 | ||
落輪時の引き上げ作業 | ||
ガス欠時給油作業 | ||
その他30分以内の作業 |
レッカー車による移動が10kmまで無料です。
さらにキー閉じ込み開錠やタイヤ交換など、30分以内の路上修理も無料で受けられます。
出動拠点が全国に約8,500箇所あり、連絡から30分~1時間ほどで駆けつけてくれます。
ENEOSカードに加入していれば、もしもの時も安心ですね。
ENEOSカードのメリット③家族カードを無料で発行できる
ENEOSカードでは家族カードを無料で発行できます。
サービス・特典内容は本会員と同じです。ガソリン代の値引きやポイント還元はもちろん、ENEOSロードサービスも利用できます。
家族カードは最大8枚まで発行可能です。
これだけ発行できれば、家族全員が車に乗る場合でもカバーできますね。
ENEOSカードのメリット④ETCカードの年会費が無料
ENEOSカードはETCカードを発行できます。年会費および発行手数料は無料です。
ETCカードを無料で発行したい人にもおすすめです。
なお、本会員がETCカードを発行している場合に限り、家族会員もETCカードを発行できます。
家族会員のETCカードも年会費は無料ですよ。
ENEOSカードのメリット⑤レンタカー・メンテナンス料金が割引
ENEOSカードを持っているとレンタカーおよびメンテナンス料金が割引される優待を受けられます。
- 「カーコンビニ倶楽部」でのキズ・ヘコミの修理費用が5%割引
- オリックスレンタカー、レンタカージャパレン、エックスレンタカーで10%割引
ENEOSカード Sなら年会費が実質永年無料で優待も使えます。
どちらの優待も利用する際は事前連絡が必要です。
直接お店に行っても優待は受けられないので、必ず事前連絡してくださいね。
ENEOSカードのメリット⑥EneKeyと組み合わせると支払いがスムーズ
EneKeyはキーホルダー型の決済ツールです。
ENEOSカードと紐づけると、EneKeyをカードリーダーにタッチするだけでガソリン代を支払えます。
財布からカードを取り出す必要がないので、ガソリンスタンドでの支払いがよりスムーズになりますよ。
キーホルダー型で車のキーに取り付けられるので、持ち運びも楽ちんです。
ENEOSカードのメリット⑦QUICPayが利用できる
ENEOSカードにはQUICPayを追加することができます。
QUICPayとは全国様々な店舗で利用できる電子マネーです。
支払いに利用すればポイントがたまるので、QUICPayを追加することで、ENEOSカードをよりお得に利用できるようになりますよ。
QUICPayはENEOSサービスステーションでも使用することができるので、ENEOSカード会員の方はぜひ利用してみてください。
ENEOSカードのメリット⑧Apple Payに設定可能
ENEOSカードはApple Payに設定して利用することができます。
Apple Payは、クレジットカードを設定したiPhoneを、店頭の専用端末かざすだけで支払いが出来てしまうサービスです。
非接触型の決済方法は衛生面で優れているため、コロナ禍でウイルス感染が気になる方はぜひ利用してみてください。
ENEOSカードのデメリット
ENEOSカードにはたくさんのメリットがある一方、次のようなデメリットもあります。
- ENEOS以外での利用はあまりお得でない
- ポイントは1,000ポイント単位でしか使えない
- ENEOSカード C・Pは年会費が有料
- 付帯保険がない
ENEOSカードのデメリット①ENEOS以外での利用はあまりお得でない
ENEOSカードはENEOS以外で利用するとお得感が薄れてしまいます。
ENEOSカード CはENEOSでの給油値引きのみで、ポイント還元は一切ありません。
ENEOSカード P・SはENEOS以外で利用してもポイントが貯まりますが、還元率は0.6%止まりです。
そのためメインカードとして使うには物足りません。
ENEOSカードのおすすめの使い方
上で解説した通り、ENEOSカードをENEOS以外で利用するのはあまりお得ではありません。
そのためENEOSカードは給油専用にしてしまうと良いでしょう。
普段のお買い物では、ENEOSカードの代わりにポイント還元率が高いカードを使うのがおすすめです。
ENEOSカードのデメリット②ポイントは1,000ポイント単位でしか使えない
ENEOSカード利用で貯まるポイントは1,000ポイント単位でしか使えません。
給油量が少ない場合はポイントを利用できるまで時間がかかります。
ポイントの有効期限は2年間です。
利用単位までポイントが貯まらず「気づいたら期限が切れていた」という事態にならないよう注意してください。
ENEOSカードのデメリット③ENEOSカード C・Pは年会費が有料
ENEOSカードは1,375円の年会費がかかります。
ENEOSカード Sは年1回以上の利用で翌年の年会費が無料になりますが、C・Pは無料になりません。
給油量が少ない場合は割引・ポイント還元があっても年会費分だけ損する可能性があります。
ENEOSカードのデメリット④付帯保険がない
ENEOSカードには旅行傷害保険やショッピング保険といった保険が付帯しません。
旅行に行く場合は旅行傷害保険が付くカードを併用するのがおすすめです。
- 海外旅行傷害保険:エポスカード、JCB CARD W、楽天カード、リクルートカードなど
- 国内旅行傷害保険:リクルートカード、JCB一般カード、アメックスグリーンなど
海外旅行傷害保険のみ必要ならエポスカードがおすすめです。
年会費が永年無料で海外旅行傷害保険が自動付帯します。
カードを持っているだけで海外旅行傷害保険が適用されるので安心です。
国内・海外の両方が必要ならリクルートカードも検討しましょう。
年会費が永年無料で国内・海外旅行傷害保険が付帯するのは珍しいですよ。
ENEOSカードはこんな人におすすめ
ENEOSカードは次のような人におすすめです。
- ENEOSのガソリンスタンドをよく利用する人
- ロードサービスを利用したい人
- 無料でETCカードを保有したい人
ENEOSカードを利用するとENEOSのガソリン代がお得になります。
いつもENEOSで給油している人にはENEOSカードがマストですよ。
ENEOSカードには会員向けのロードサービスが付帯します。
ENEOSロードサービスは無料なので、個別にロードサービスに加入するよりもお得です。
ENEOSカード Sなら年会費が実質無料でロードサービスを使えますよ。
また、ENEOSカードは無料でETCカードを発行することが可能です。
ETCカードを無料で保有したい人にも向いています。
ENEOSカードの申し込みから発行までの手順
ENEOSカードは公式ウェブサイトまたは店頭(サービスステーション)で申し込みます。
公式ウェブサイトで申し込む場合は、以下のものが必要になるので用意しておきましょう。
ウェブサイトで口座開設が不可能な金融機関 | ウェブサイトで口座開設が可能な金融機関 | |
必要書類 | ・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) ・補完書類(公共料金の領収書、社会保険料の領収書など) |
なし |
申し込みが完了したら、審査が行われます。
無事に審査を通過した場合はカードが発行され、後日カードが送られてきます。
公式ウェブサイトから申し込んだ場合、カードが手元に届くのは申し込みから1~2週間後です。
審査基準は公表されている?
ENEOSカードは審査基準を公表していません。
そのため実際に申し込んでみなければ、審査を通過できるかどうか分からないので注意しましょう。
ちなみにENEOSカードは複数の個人信用情報機関に加盟しています。
そのため、これまでに信用情報に傷が付くようなことをしていた場合は、審査落ちしてしまう可能性は高くなると言えるでしょう。
まとめ
以上、ENEOSカードの特徴やメリット・デメリットについて解説しました。
最後にもう一度ENEOSカードの重要ポイントをおさらいしておきましょう。
- ENEOSカードはC・P・Sの3種類
- ENEOSカード Cはガソリン・軽油代が最大7円/L引き
- ENEOSカード PはENEOSで3.0%のポイント還元
- ENEOSカード Sはガソリン・軽油が2円/L引き、さらにENEOS以外で0.6%還元
- 年会費はいずれも1,375円だが、Sのみ年1回の利用で翌年も無料
- ENEOSロードサービス付き
- 家族カードとETCカードを無料で発行できる
- レンタカー・メンテナンス料金が割引される優待あり
- ENEOS以外での利用はあまりお得ではない
- 旅行傷害保険は付帯しない
ENEOSカードを利用すれば、ENEOSのガソリン代がお得になります。
普段からENEOSで給油するなら持っておきたい1枚ですね。
ENEOSカードにはC・P・Sの3種類あり、年会費や特典に違いがあります。
給油量に合わせてカードを選びましょう。