

海外に行く際に気になるのが、スマホのことですよね。
異国の地となると、なにかと調べることも多いですし、スマホで地図がさっと見れれば非常に便利です。
しかし、同時に気になるのが海外での利用料金。
「海外で使用して高額請求が発生してしまった!」というのはよくある話ですから、事前にしっかり確認し、無駄なお金が発生するのは避けたいところです。
私もかつて大手携帯会社で働いていた時は、海外での使用したことによって数十万円にもなった請求書を手に「知らなかった。どうにかならないものか」という相談をよく受けていました。
海外料金って上限なく上がってしまうので、本当に大変なんです…。
ということで、この記事ではLINEモバイルが海外では使えるのか、料金はどうなるのかを1つ1つ解説していこうと思います。
同時に海外で安くスマホを使う方法をいくつかご紹介いたしますので、合わせて参考にしてみてくださいね。
目次
結論:LINEモバイルドコモ回線は音声通話とSMS送受信のみ可能!ソフトバンク・au回線は海外での利用は不可
まず、ズバリ結論から言うと、LINEモバイルではドコモ回線契約の場合、音声通話とSMS送受信のみ海外でも使用可能です。
残念ながら、ソフトバンク・au回線は海外利用に一切対応していません(日本から海外に電話をすることは可能です)。
ドコモ回線 | ソフトバンク回線 | au回線 | |
海外での通話(受信発信) | 国際ローミングオプション加入で可能 | 不可 | 不可 |
海外でのSMS送受信 | 国際ローミングオプション加入で可能 | 不可 | 不可 |
日本から海外に発信 | 国際電話オプション加入で可能 | オプション加入なしで可能 | オプション加入なしで可能 |
データ通信 | 不可 | 不可 | 不可 |
しかし、データSIM(2020年2月18日まで申し込めた、SMS非対応のSIM)、データSIM(SMS付き)を契約している方はSIMカード自体に音声通話機能が付いていませんので、海外でも音声通話は使うことができません。
国際電話は音声通話SIMを契約している方のみ可能となります。

LINEモバイルは2021年3月31日をもって新規受付が終了しました。
どの回線であったとしても海外でデータ通信はできない!LINEもダメ!
先ほども触れたように、LINEモバイルはドコモ回線であれば、海外では音声通話とSMS送受信のみ利用することが可能です。
言い換えると、データ通信はできないということです(全回線共通、対処法は後述しています)。


のモバイルデータ通信はできないってことだね。
ジアプリLINEも使えないということになりますし、日本ではカウントフリーのサービスも、もちろんカウントフリーにはなりません。
落とし穴!国際電話オプションと国際ローミングオプション
LINEモバイルドコモ回線には、国際電話オプションと国際ローミングオプションの2つのオプションがあります。
この2つを見ると、一見、国際電話も海外でのデータ通信もできそうに見えるのです。ただ、この2つのオプションは以下の内容を意味します。
- 国際電話オプション=日本から海外への電話オプション
- 国際ローミングオプション=海外での電話とSMSの利用
つまり、どちらも電話(SMS含む)に関するオプションなのです。

まま子さん、その通りですね。
「ローミング」と聞くと海外でのネット通信をイメージしがちですが、LINEモバイルでは、国際ローミングは海外での電話とSMS利用を指しますので間違えないようにしましょう。
この2つのオプションはどちらも申し込み画面、もしくはマイページから追加することが可能です。
どちらも追加自体は無料で、通話やSMSを利用した際に通話料が発生する仕組みとなっています。

LINEモバイル国際電話の料金
ではここでLINEモバイルの国際電話の料金を確認してみましょう。LINEモバイルはドコモ回線、ソフトバンク回線、
au回線を利用していますので、国際電話はどの回線で契約しているかによって料金が異なります。
日本から海外にかける場合
LINEモバイルドコモ回線で日本から海外に電話をかける場合は、まず国際電話オプションを追加する必要があります。
ソフトバンク・au回線はオプション加入の必要はありません。
通話料はどの国にかけるかによて異なります。
例えば、ドコモ回線で北米にLINEモバイルから電話をすると以下の料金が発生します。

出典:ドコモ公式サイト(https://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/charge/)
また、旅行先として人気の東南アジアの場合は以下の料金がかかります。

出典:LINEモバイル公式サイト(https://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/charge/)
一方、ソフトバンク回線は以下の通りです。

出典:ソフトバンク公式サイト(https://www.softbank.jp/support/faq/view/11399)
auは以下の通りとなります。

出典:au公式サイト(https://www.au.com/mobile/service/global/au-world-service/area-charge/)
どちらも30秒あたりの単位ですから、決して安いとは言えませんね。
料金の最新情報、上記以外の地域への料金はドコモ国際電話料金、ソフトバンク国際電話料金、au国際電話料金でご確認くださいね。
海外から日本にかける場合
続いては海外から日本にかける場合です。
先ほど触れたように海外から日本への国際電話はドコモ回線のみ対応で、事前に国際ローミングオプションを追加しておく必要があります。
LINEモバイルでアメリカ(本土)から国際電話を発信すると、以下の料金が発生します。

出典:ドコモ公式サイト(https://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/area/)
アメリカ本土から日本にかける場合は1分140円、日本で着信する側もドコモの場合は1分175円となります(受信者がどの携帯会社を使用しているかによって異なります)。
また、旅行先として人気の韓国の場合は、以下の料金となっています。

出典:ドコモ公式サイト(https://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/area/)
こちらはも日本にかける場合、1分125円と決して安いとは言えません。
最新の料金や、他の国から発信する場合の料金はドコモ国際電話料金でご確認くださいね。

ドコモ回線国際通話は利用限度額に注意!
なお、LINEモバイル公式ホームページには、ドコモ回線での国際電話に関して
国際電話サービスのご利用限度額は20,000円、国際ローミングサービスのご利用限度額は50,000円です。
※お客様による本サービスの月間利用額が利用限度額を超過した場合は、LINEモバイルは本サービスの提供を停止します。この場合、お客様は同月末日までの間、本サービスをご利用できません。
との記載があります。
つまり、日本から海外にかける場合は通話料が20,000円を超えた場合、それ以上通話ができなくなります。そして、海外での利用の場合(電話とSMS)場合は、50,000円を上限に国際ローミングサービスの制限がされます。
一度サービスが停止されると、同月末日までサービスを利用することはできませんから注意が必要ですね。
また、ソフトバンク回線の国際電話の利用上限額30,000円で、au回線には限度額は設定されていません。

LINEモバイルは2021年3月31日をもって新規受付が終了しました。
海外でスマホを安く使うには?
LINEモバイルを海外で利用する場合の条件、金額がわかったところで、次は海外でスマホを安く使う方法をいくつかご紹介していきたいと思います。

結論:ポケットWiFiが一番確実、無料WiFiが一番安い!
海外でスマホを安く使うには以下3つの方法があります。
- 日本でポケットWiFiをレンタルする
- 現地の無料WiFiを利用する
- 現地のプリペイドSIMカードを購入する
それぞれの詳細は後ほど詳しく見ていきますが、結論からいうと、日本からポケットWiFiを持って行くのが一番確実と言えるでしょう。
現地の無料WiFiを利用する場合は、一番安く済ませられますが、利用できる場所が限られているので便利とは言い難いです。
また、現地でSIMカードを購入する方法は、確実かつリーズナブルですが、現地で購入できる程度の言語スキルが必要になります。
とにかく安く済ませたいという方は現地の無料WiFi、現地でSIMカードが用意できるという方は現地SIMカード、それ以外の方はポケットWiFiをレンタルするとよいと思います。
それでは1つ1つを詳しくみてみましょう。

日本でポケットWiFiをレンタルする!
まずは海外用のポケットWiFiをレンタルする方法です。
この方法が一番確実ですね。
この方法では日本で渡航先で使えるポケットWiFiをレンタルし、渡航先に持って行きます。現地に着き次第すぐにインターネットが使えるのは非常に便利ですよね。

ポケットWiFiは事前に申し込みをしておくと、空港で受け取りをすることができます。渡航先によっては価格やプラン内容は異なりますので、いくつかの会社を比べてみることをオススメします。
大手だと、グローバルWiFi、
jetfi、
イモトのWiFiあたりが価格もリーズナブルで信頼できるサービスを提供していると言えるでしょう。

現地の無料WiFiを利用する!
まずは、WiFiを利用する方法です。
海外ではカフェやホテル、市街に無料のWiFiが充実している場合が多く、それらを利用すると無料でデータ通信ができるようになります。
データ通信ができればLINEはもちろん、地図アプリが使えるようになるので非常に便利ですよね。
電話もLINEの無料通話であれば、海外であっても無料で使うことができますから、高いお金を払って国際電話を利用するよりよっぽどお財布に優しいと言えるでしょう。
ただ、海外の無料WiFiはセキュリティーが非常に弱く、あなたのスマホがハッキングされ大切な個人情報が盗まれてしまう可能性も十分にあります。
無料WiFiに繋いでいる時には、住所やクレジットカード情報を入力をすることは避けましょう。

現地のプリペイドSIMカードを購入する!
続いては、現地のプリペイドSIMカードを購入する方法です。海外では、誰でも購入できるプリペイドのSIMカードが
販売されている場合があります。音声通話機能がついたものから、データ通信専用のSIMカードまで様々な種類がありますから、ご自身の用途にあったものを購入しましょう。

なお、ドコモ・ソフトバンク・auのスマホをLINEモバイルで使っている方は、SIMロック解除をしないと海外のSIMカードを使うことはできません。
ドコモのSIMロック解除の方法は、docomoSIMロック解除方法を、ソフトバンクのSIMロック解除の方法は、ソフトバンクSIMロック解除の方法、aumのSIMロック解除の方法はauSIMロック解除の方法をご参照くださいね。
それ以外のスマホ(すでにSIMロック解除済みのスマホ・SIMフリースマホ)を利用している方は、そのまま海外のSIMカードを使うことができますので、ご安心くださいね。
なお、現地でSIMカードを購入することが可能かどうかは、渡航する前に確認しておくことをオススメします。

電話はIP電話に転送しておくことも可能!
さて、ここまでは主にデータ通信の話でしたが「海外で電話番号の電話も使えないと困る、LINEの無料通話はダメ」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方にオススメしたいのが、事前にIP電話に電話を転送設定しておく方法です!

なんだかややこしく聞こえますよね(笑)1つ1つ順番に見ていきましょう。
まず、IP電話というのはインターネットを使った通話のことです。
仕組みとしてはLINEの無料通話とほとんど同じですが、LINEの無料通話とは異なり050で始まる電話番号が存在します。
ですからLINEのお友達でなくてもその電話番号を使って通話ができるんです。

IP電話を使うには、事前にIP電話サービスを契約しておく必要があります。
IP電話サービスは多数あるのですが、私が利用しているのは楽天コミュニケーションズが提供している「SmartTalk」と呼ばれるサービスです。
SmartTalkでは登録料や月額利用料は無料で、純粋に通話した分だけの通話料が発生します。
登録もクレジットカードがあればあっという間にできますし、専用のアプリもあるので誰でも簡単に利用できるのがメリットですね。

通話料はなんと、30秒につき8円です!

そうなんです。冒頭でご紹介したauの通常の国際電話は1分で100円以上しましたよね。
それがIP電話なら1分で16円におさまるんです。これなら通話料をそこまで気にすることなく海外でも通話ができますよね。
通話料の詳細
- 海外にいる人がSmartTalkを使って日本に発信:30秒8円
IP電話で使えるのは、あくまで専用の050番ですから、あなたの電話番号に電話がかかってきた時に、その電話を050番に転送する手続きをしておかなければならないんです。
もちろん、直接050番にかかってきた電話は受け取れますが、知り合い全員に「今度1週間ハワイに行くから、その間はこっちの050番に電話してね」なんて言うのは面倒ですよね(笑)
ということで、事前にあなたの電話番号にかかってきた電話を自動で050番に転送する手続きを取っておきましょう!
LINEモバイルの場合、転送電話は無料で利用可能です。
- マイページより「転送電話」オプションに加入
- 1429に発信
- 転送したい050番の電話番号を入力
- 1421に発信し転送電話をスタートさせる
上記のように手続きをすると、かかってきた電話がすべて050番に転送されます。日本に帰ってきて、転送をストップしたいときは1420に発信しましょう。

海外で電話受けた場合の通話料は
通話料の詳細
- 日本にいる人があなたの電話番号に発信:日本にいる人に、通常の通話料が発生(多くの場合30秒あたり20円)
- あなたの電話番号から050番に転送:LINEモバイルの通常の通話料が発生(30秒あたり20円)
- 050番での通話料:30秒8円
の3つが発生し、2つ目と3つ目をあなたが負担することとなります。
つまり、海外で着信した場合は1分あたり56円ということですね。日本国内の通話料と比べると少し高めですが、通常の国際電話よりはかなり安いです。
「海外でも通話ができないと困る!」と言う場合はぜひ活用してみてください。
ソフトバンクの最新オンライン専用プラン・LINEMOなら海外でのデータ通信や電話に対応!
3GB月額990円や20GB月額2,728円で使えるソフトバンクのオンライン申込専用格安プラン・LINEMOでは、海外でのデータ通信に2つのプランを用意しています。
- 海外あんしん定額
- 海外パケットし放題
それぞれの料金について表にまとめました。
定額国L | ||
24時間プラン | 3GB | 980円 |
72時間プラン | 9GB | 2,940円 |
定額国S | |
1MB | 1,980円 |
5MB | 9,800円 |
10MB | 19,600円 |
飛行機や船で利用する場合
50MB | 1時間 | 980円 |
100MB | 5時間 | 1,960円 |
150MB | 15時間 | 2,940円 |
定額国LとSでは、行先によって金額が変動するため、事前にLINEMOの公式HPで確認しましょう。
パケットし放題では
25MBまで | 0円~1,980円/日 |
25MB以上 | 2,980円/日 |
の料金がかかります。
新規契約での加入はできませんが、MNPまたは番号移行での契約は加入できます。
加入をする場合は、事前に世界対応ケータイ、対象料金プランに入っていることが前提となるので注意しましょう。
他社から乗り換えで最大20,000円相当!
データ通信必要なし!海外用オススメ地図アプリ!

出典:Google Play(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.mapswithme.maps.pro&hl=ja)
最後に、データ通信をしなくても使えるオススメ地図アプリをご紹介したいと思います。
海外に行く際に地図があるのとないのでは大きな差ですから、事前のダウンロードがとってもオススメです。maps.meは誰でも無料でダウンロードできるアプリです。
事前に渡航予定の国(地域)の地図データをダウンロードしておくことで、データ通信をしていなくても地図を見ることができます。
自分の位置もリアルタイムで地図上に示してくれるので非常に便利です。

iPhoneの方はmaps.meダウンロードから、Androidの方はmaps.meダウンロードからアプリをダウンロードしてくださいね!

もしくは、Google mapのデータをダウンロードしておくことも可能です。
こちらは、わざわざ別のアプリをダウンロードしておく必要がないので便利ですし、最新の地図情報がダウンロードできるのがメリットです。
Googleアカウントにログインした状態で、Google mapアプリから「オフラインマップ」をタップ


「ダウンロード」をタップ(ダウンロード時はWiFi環境が必要)


オフラインでも利用可能に!

ただ、Google mapの場合、オンフラインだと徒歩での経路を表示することができません。
先ほどご紹介したmap.meの場合は、徒歩の経路も表示可能ですので、徒歩移動が多くなりそうな方はmap.meの方が便利かもしれません。
徒歩の道順は表示不可。車の道順であれば可。


どちらも無料ですので、不安な方は両方ダウンロードしてみて便利そうな方を使ってみるのも良いと思います。
まとめ:LINEモバイルは事前に準備すれば海外でも快適に使える!
今回はLINEモバイルを海外で使う場合の注意点や料金をご紹介しました。
ポイント
- ドコモ回線は日本から海外への発信も、海外での電話・SMS利用も可能
- ソフトバンク・au回線は日本から海外への発信のみ可能
- ドコモ回線もソフトバンク回線もau回線も海外でのデータ通信は不可
- 国際通話料金は高い
- 海外ではポケットWiFi利用がおすすめ!
- IP電話を使うことで、通話料も抑えることが可能!
ただし、音声通話の際の利用料金にはくれぐれも注意してください。
「帰国したらLINEモバイルの数十万の請求があった」なんてことになったら、せっかくの楽しかった旅行の思い出も台無しですし、本当に笑えないので…(笑)
やはり、通話は緊急時用と考えていた方が安心だと思いますよ。
では!ポケットWiFiレンタルを申し込んだり、地図アプリをダウンロードするなど、事前にしっかり準備をしてより快適に海外でスマホを使ってくださいね!
LINEモバイルは2021年3月31日をもって新規受付が終了しました。