お店でショッピングする時に一枚持っていると便利なのがクレジットカード。
店員さんにクレジットカードを提示し、サインするだけ、または暗証番号を端末に入力するだけでOK。
この時、店員さんに「お支払い方法はいかがなさいますか?」と聞かれることはありませんか。
この「お支払い方法」は、クレジットカードにもよりますが主に6つの支払い方法から選べるので状況に応じた使い分けを行いたいところ。
しかし初めてクレジットカード払いする方はどんな支払い方法があるのか、どうやって使い分けしたら良いのか分からないでしょう。
この記事では支払い方法について詳しく解説していくため、気になる方はご覧下さい。
手数料がかからないクレジットカードの4つの支払い方法
クレジットカードの支払い方法は手数料の有無で大まかに分けることができます。
手数料がかからない支払い方法と支払いサイクルは次の通りです。
支払い方法 | 特徴 |
---|---|
1回払い | 支払い日に全額引き落とし |
2回払い | 2回支払い日に半分ずつ引き落とし |
ボーナス払い | ボーナス支給時期に合わせて引き落とし |
指定月一括払い | 都合の良い月に全額引き落とし |
基本的な支払い方法である「1回払い」
クレジットカードの最も基本的な支払い方法となっているのが「1回払い」です。
締め日までにクレジットカードで購入した商品の料金を翌月の支払日に全額支払う形になっています。
例えば締日10日、支払い日翌月2日のクレジットカードの場合は次の通り。
・10日に利用代金が確定
・翌月2日に確定した利用代金を口座より引き落とし
お店でショッピングした後、すぐに引き落としされる訳ではありません。
締日と支払い日、支払い方法によって支払いサイクルが異なるために注意が必要。
店員さんに支払い回数を聞かれた時は「1回払いで」と伝えておきます。
例えば、締日10日/支払い日翌月2日という条件で1万円の商品を1回払いで購入すると
- 5日に1万円の商品をクレジットカードで購入(1回払いと伝える)
- 1万円の利用代金が10日に確定する
- 翌月2日に1万円が口座より引き落としされる
といったような流れになり、1か月近く支払いを先延ばしにできます。
手数料無料で分割できる「2回払い」
高額な商品を購入したいが一回払いだときついときは「2回払い」を選択するのが良いでしょう。
一回払いでは翌月に料金を全て支払っていましたが、「2回払い」では
- 翌月に料金の50%が引き落とされる
- 翌々月の支払日に残りの50%が引き落とされ支払いが完了する
という風になります。
「2回払い」は分割払いやリボ払いと異なり、金利が一切かからずに料金を分けて支払える唯一の手段なので、手元に現金を残しておきたい時に有効な手段だと思います。
事前に手数料について調べておくと良いでしょう。
手数料無料で支払いを最も遅らせられる「ボーナス払い」
今すぐ欲しい商品があるけどボーナスが支給されるまでお金に余裕がない・・・。
なんて人にぴったりの支払い方法が「ボーナス払い」!
ボーナス払いには利用期間と支払い日が設けられおり、利用期間の間に購入した商品の代金が支払い日にまとめて引き落としされる仕組みとなっているので、お金に余裕ができるボーナス後まで支払いを先延ばしできます。
例えば、MUFGカードの利用期間と支払い日は次の通りです。
支払い方法 | 利用期間 | 支払い日 |
---|---|---|
夏のボーナス払い | 12月16日〜6月15日 | 8月10日 |
冬のボーナス払い | 7月16日〜11月15日 | 1月10日 |
3月1日に10万円の商品をクレジットカードで購入し「ボーナス払い」を選んだ時は8月10日まで支払いを先延ばしにできるのです。
上記のMUFGカードの利用期間外は次の通りです。
・6月16日〜7月15日まで
・11月16日〜12月15日まで
ちょうど夏冬のボーナス支給時期のため、余裕があるはずですよね。
利用期間外の時は「1回払い」でサクッと支払いを完了させておきましょう。
ボーナス2回払いは手数料がかかる場合も!
中には「ボーナス2回払い」を用意するクレジットカードもあります。
夏のボーナス支給時期に1回、冬のボーナス支給時期にもう1回と2回のボーナス時期に分けて支払いができるので、高額な商品をクレジットカードで購入し、支払いを先に延ばしたい時に便利です。
例えば、「ボーナス2回払い」のあるイオンカードでは
支払い方法 | 利用期間 | 支払い日 |
---|---|---|
ボーナス2回払い | 通年 | 1月2日/8月2日 |
となっているので、10月1日に15万円の商品をクレジットカードで購入し支払い方法を「ボーナス2回払い」にした場合は
- 1月2日(半分の75,000円引き落とし)
- 8月2日(残りの半分75,000円引き落としで支払完了)
というように引き落としがされます。
特に困らない限り、「ボーナス1回払い」を選んだほうが良いでしょう。
支払い月を自分で指定できる「指定月一括払い」
都合の良い月に一括で支払いしたい時に便利なのが「指定月一括払い」です。ボーナス払いと似ていますが、支払い月を指定できるというメリットがあります。
例えば、JFRカードでは
支払い方法 | 利用期間 | 支払い日 |
---|---|---|
指定月一括払い | 締日15日まで | 2か月以上6か月以内で指定した月の10日に全額引き落とし |
というような利用期間と支払い日になっているので、支払いを6か月ほど先延ばしにできます。
JFRカードでは手数料も発生しないため、余裕が無い時には大きなメリットとなるでしょう。
ボーナスが不定期に入ってくる人にとっては使いやすいサービスですね!
対応しているクレジットカードは少ない
ただし「指定月一括払い」に対応しているクレジットカードが少ない点には注意して下さい。
メジャーなクレジットカードで対応しているのはJCBカードくらいではないでしょうか。
ただし、JCBの場合は手数料がかかることに注意が必要です。
「指定月一括払い」をしたい人は、使っているもしくは発行したいクレジットカードが対応しているのかを事前に公式ホームページで調べておくのが良いでしょう。
手数料がかかるクレジットカードの2つの支払い方法
お次は手数料がかかる支払い方法の「分割払い」と「リボ払い」を紹介します。
毎月支払うことには違いはありませんが、返済金額を決める方法が違っているのでそこに注目しましょう。
この「利用可能枠」に「ボーナス払い」「分割払い」「リボ払い」の利用に当てることができる「割賦枠」が含まれているのをご存知でしょうか。
例えば次のような利用可能枠と割賦枠の場合
・利用可能枠:50万円
・内割賦枠:20万円
20万円まで「ボーナス払い」「分割払い」「リボ払い」でき、「割賦枠」以上の金額は翌月一括払いとなります。
支払いを回数で決める「分割払い」
利用代金の支払いを分散させたい時に便利なのが「分割払い」です。
分割払いは回数を決めて支払いますが、その回数は予め割賦会社(信販会社、クレジットカード会社)の方で3回、5回、6回、10回、12回・・・・24回という風に決められています。
一ヶ月辺り1回支払いをするので例えば12回払いだったら1年で支払いが完了する、というわけです。
ただし、3回払い、6回払い、10回払い、12回払い、24回払いは大体どのカード会社でも使えるので、調べるのが面倒な人は無難な回数を選ぶのが良いでしょう。
例えば12万円の時計をクレジットカードの分割払いで購入した時の支払額は次のようになります。
分割払いの回数 | 毎月の支払い額 |
---|---|
3回払い | 40,000円+手数料 |
12回払い | 10,000円+手数料 |
24回払い | 5,000円+手数料 |
元金と手数料を合計したものが毎月の支払いがになりますが、手数料は基本的に分割回数に応じて高くなる傾向にあります。
例えば三井住友カードの分割払いについて見てみましょう。
支払回数 | 3回 | 5回 | 6回 | 10回 | 12回 | 15回 | 18回 | 20回 | 24回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
支払期間 | 3ヵ月 | 5ヵ月 | 6ヵ月 | 10ヵ月 | 12ヵ月 | 15ヵ月 | 18ヵ月 | 20ヵ月 | 24ヵ月 |
実質年率(%) | 12% | 13.25% | 13.75% | 14.25% | 14.5% | 14.75% | 14.75% | 14.75% | 14.75% |
利用代金100円あたりの分割払手数料 | 2.01円 | 3.35円 | 4.02円 | 6.7円 | 8.04円 | 10.05円 | 12.06円 | 13.4円 | 16.08円 |
例えば、三井住友カードで10,000円の商品を10回の分割払いで購入したとすると
分割払い手数料 | 10,000円×(6.70円÷100円)=670円 |
---|---|
支払い総額 | 10,000円+670円=10,670円 |
一ヶ月当たりの支払額 | 10,670÷10回=1,067円 |
という風になります。
支払い回数が多いほど毎月の支払い額が減って楽になるのが「分割払い」ですが、その代わりに手数料の負担が増えるため、なるべく少ない回数を選んで下さい。
そこまで分割しなくても支払いできる場合は2回払いを選ぶのが吉と言えるでしょう。
毎月の支払を金額で決める「リボルビング払い」
毎月無理なく支払いしたい時に便利なのが「リボルビング払い(リボ払い)」です。
毎月自分で設定した一定の支払額を払い、その支払額を超えた利用額がリボ払いに回されます。
例えば
- 購入金額・・・120,000円
- 支払い方法・・・年利15%のリボ払い
- 支払額・・・一ヶ月当たり10,000円
という場合は以下のように支払いが行われます。
回数 | 元金 | お支払い後残高 | 支払いする手数料 | 手数料 | お支払い金額 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 10,000円 | 110,000円 | 120,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 1,500円 | 11,500円 |
2 | 10,000円 | 100,000円 | 110,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 1,375円 | 11,375円 |
3 | 10,000円 | 90,000円 | 100,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 1,250円 | 11,250円 |
4 | 10,000円 | 80,000円 | 90,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 1,125円 | 11,125円 |
5 | 10,000円 | 70,000円 | 80,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 1,000円 | 11,000円 |
・ ・ ・ |
|||||
11 | 10,000円 | 10,000円 | 20,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 250円 | 10,250円 |
12 | 10,000円 | 0円 | 10,000円を1ヶ月間借りていた手数料 | 125円 | 10,125円 |
年利は前月支払時のリボ払い残高に対してかかってくるので、当月の支払う手数料は
で計算され、これに元金を合わせた額が支払額となります。
リボ払いの手数料(金利負担)が膨らむことには注意が必要!
リボ払いをしすぎると金利負担がどんどん増えていきます。
支払い金額を低めに設定している場合にはなかなか返済が終わらず、どんどん手数料がかかってしまいます。
毎月の返済額が決まっているからといって使いすぎて、毎月の手数料を払うのにいっぱいいっぱいとなってしまう人も多いみたいです。
月額の返済設定額を多めにするか、繰り上げ返済するなどして、できるだけ短い期間で支払いを完了させるのが吉と言えるでしょう。
クレジットカードの支払い方法に関する注意点
ここからは支払い方法に関する注意点を紹介しておきます。
事前に知っておかないと、損をしてしまったり支払いに追われたりするので熟読しましょう。
クレジットカード利用店舗によっては使えない支払い方法もある
クレジットカード決済は導入済みであっても、店舗によっては使えない支払い方法もあります。
例えば多くのコンビニやスーパーなど比較的少額の決済しか行われない店では「1回払い」のみにしか対応していません。
逆にいうと家電量販店や家具屋など高額な支払いメインの店では、ほとんどの場合全ての決済方法が使えます。
後からリボ払いや分割払いにできることも
例えば三井住友カードには「あとからリボ」「あとから分割」のようにWebサイト上やVpassから支払い方法を変更することができます。
つまり、1回払いのみしかできなかったものでも後からクレジットカード会社の会員ページなどで「リボ払い」や「分割払い」に変更することができるのです。
特徴としては
- 決済前なら変更が可能
- 1つ1つの支払いに対して設定可能(全額がリボになるわけではない)なので金利も抑えることができる
といったものが挙げられます。
ボーナス払いの時期はクレジットカード会社が指定
一般的な会社でボーナスが支給されるのは次の時期となっています。
- 夏のボーナス(6月終わりから7月にかけて)
- 冬のボーナス(12月初めから中頃にかけて)
これを目安にカード会社はボーナス払いの支払い日を一般的なボーナス月の翌月頃に定めているので、支払う人がボーナス払いする日を指定することはできません。
その関係性上
- 勤務先のボーナス支給時期が一般的な会社とずれている人
- ボーナスが年一回の人
- 業績が悪化していてボーナスが支給されない人
などは、会計時にボーナス払いを指定してもカード会社の定める支払い日に十分な預金残高がない、なんて事になりかねないので注意が必要です。
業績の良い大企業や公務員であれば安定したボーナスが期待できますが、それ以外の方は当てにし過ぎた「ボーナス払い」は控えたいところです。
分割やリボルビング払いの金利はキャッシング以上になる場合も
手持ちのお金が足りない時は分割やリボ払いをする、もしくはキャッシングをするという手段がありますね。
キャッシングの年利は18%が一般的であるのに対して、リボ払いの年利は少し低めの15%としているクレジットカード会社が多いこともあり、
毎月一定額の支払いのリボの方が負担が少なく計画的に返済できそう!とほとんどの人がリボ払いを選択すると思います。
ただしここで安易にリボ払いを選択するのは大変危険です。
例えば年利15%のリボ払いで120,000円の物を購入し12回払いで支払ったとすると9,750円の利息が発生します。
一方120,000円を年利18%でキャッシングをし、翌月に一括で返済すると2,160円しか利息がかからず、数ヶ月後のボーナス時に返済してもリボ払いほど利息はかからないのです。
リボ払いは毎月の返済額が小さいためズルズルと利息を払っていてもあまり損した気分にならないのが怖いところです。
借金はなるべく早く返済するということを心がけて手数料地獄に陥らないようにするのが大切です。
クレジットカードにはリボ払い専用のものもある
クレジットカードにはリボ払い専用のものがあるのをご存知ですか?
言葉通り、一回払いや分割払いなどのその他の支払い方法ができないため、例え店員さんに「1回払いで」と伝えても必ず自動で「リボ払い」になります。
主に次のようなリボ専クレジットカードがあります。
- DCカード Jizile
- JCB EIT
- P-one FLEXY
- R-styleカード
- Orico Card THE POINT UPty
リボ払いって年利がかかって損だったような・・・。
なんでそんなカードが存在するんだろう?
と思う人も多いでしょう。
リボ払い専用カードは一般的なクレジットカードに比べてポイント還元率が高いのが特徴です。メリットを出してリボ払いを行ってもらい利息で商売をしようというものですね。
ただし、うまく付き合えばお得に使うこともできます。
実質1回払いにして手数料を節約できる?
残高が大きくなると手数料もどんどん膨らんでいくのがリボ払いの嫌なところ。
しかし、
になるようにカードの利用額、もしくはリボでの支払額を調整すれば実質的に1回払いになるので手数料を払う必要がありません。
デフォルト毎月5,000円の設定⇒毎月3万円以上の設定
3万円を超える金額についてはリボ払い手数料がかかるので、追加で商品を購入した時には設定金額の見直しを行いましょう。
とにかくリボ払い限定のクレジットカードでは残高をなるべく貯めないように、貯まっても繰越返済や残高一括払いなどをして、利息地獄に陥らないようにするのが大事です。
うまく付き合えばポイントをザクザク貯められる優秀なサブカードとして機能すると思いますよ!
まとめ
クレジットカードの支払い方法について解説してきましたが参考になりましたか。
支払い方法に迷った時はこの記事の内容を参考にして選んでみて下さい