今回はそんな方のために、親から子に名義変更する場合を中心にau契約において名義変更をする手順と必要書類、さらに手続きをする前に必ず考えておくべき注意点を紹介します。
複雑そうに見える手続きですが、自身の状況に合わせて一つ一つポイントを押さえれば意外と簡単です。
将来的な利便性を考えると早めの名義変更は大切なので、この記事を読んで早めに名義変更を攻略していきましょう。
目次
au名義変更の種類は譲渡と承継の2種類
auでは契約を引き継ぎ名義人を変更することを、譲渡もしくは承継と呼びます。
またそれぞれ家族間であるかそうでないかで手続きや手数料に違いが出てきます。
まずはこの言葉の違いを理解して、自信が行う契約がどれに当たるのか確認しておきましょう。
譲渡と承継の違い
auにおける契約名義変更には譲渡と承継の2つがあります。
どちらに該当するかによって手続きに必要な種類が変わり、違いは下記の通りです。
譲渡と承継の違い
- 譲渡…auケータイ・スマートフォンの契約を譲り渡す場合の手続き
- 承継…契約者が死亡し、auケータイ・スマートフォン契約を引き継いで利用する場合の手続き
家族間譲渡(承継)であれば手数料無料
家族間譲渡(承継)では契約変更手数料を無料です。
同一住所に居住しており、また同じ性の場合は特に証明書類は不要で家族としてもらうことができます。
しかしそれ以外の場合で家族譲渡(承継)とするためには、家族関係を証明するために書類が必要となります。
auの公式HPによると家族の状況により下記の書類が必要となるので、準備しておきましょう。
auの名義変更手続きはネットや電話ではできない?auショップのみ!
au名義変更はネットや電話で行うことができず、auショップにて行うこととなります。
譲渡の場合契約原則譲渡者(契約を渡す人)と譲受者(契約を引き継ぐ人)双方がauショップに行く必要がありますが、後述するように委任状があれば契約を渡す人はショップに行かなくても名義変更は可能です。
承継の場合は契約を引き継ぐ人がショップへ出向き変更手続きをすることになります。
つまり譲渡の場合も承継の場合も新たな契約者となる人は必ずショップにいく必要があります。
委任状があっても契約を代行してもらうことができないので注意しましょう。
契約の手順は以下の通りです。
名義変更の手順
- 譲渡者の本人確認
- 譲受者の本人確認及び変更手続き
- 手続き終了後契約を譲受者にハガキが届く
auの名義変更に必要な書類と費用
名義変更に必要な書類と費用は契約状況・誰に引き継ぐのかや誰がauショップに来店するのかで変わってきます。
自身の状況に応じて必要な書類と費用を整理しておきましょう。
名義変更に必要な必要書類
名義変更の際は譲渡者と譲受者双方の本人確認や契約後の支払い手続きに必要なものを持参します。
auの契約においては下記のものがそれに該当します。
本人確認書類として使えるもの
- 運転免許証
- 運転経歴証明書(顔写真があるもの)
- パスポート(日本国旅券)
- 障害者手帳または療養手帳または精神障がい者保健福祉手帳
- 特別永住者証明書
- 在留カード+外国発行パスポート ※在留カードの住居地が「未定(届け出後裏面に記載)」と表記されている場合は、[補助書類]が必要
- マイナンバーカード(マイナンバー通知カードは不可)
- 住民基本台帳カード(クレジットカード払い以外の場合は[補助書類]が必要)※
- (未成年の場合)学生証+健康保険証
※小学生の場合は健康保険証のみでも可
※健康保険証は2023年6月1日より、「18才未満の未成年の方」を除き、本人確認書類として受け付けできません。
[補助書類] ※確認書類記載住所と現住所が違う場合・住民基本台帳カードを確認書類として使いクレジットカード以外の支払い方法とする場合に必要
- 公共料金領収証(現住所が記載され発行から3ヶ月以内のもの)
- 住民票(発行から3ヶ月以内で現住所が記載されているもの)
※確認書類が住民基本台帳カードの場合補助書類としての利用不可 - 届出避難場所証明書(現住所が記載され発行から3ヶ月以内のもの)
月々の料金支払いの手続きに必要なもの
- クレジットカード払いの場合…クレジットカード
- 口座引き落としの場合…キャッシュカードもしくは預金通帳+銀行届出印
譲渡①譲渡者と譲受者が一緒に行く場合
譲渡者と譲受者2人で来店する際の必要書類は下記の通りです。
この場合、譲渡者の本人確認書類は原本が必要となるため注意が必要です。
契約を渡す人引き継ぐ人が一緒に行く場合の必要書類
- 譲渡者の印鑑
- 譲渡者の本人確認書類(原本)
- 譲受者の印鑑
- 譲受者の本人確認書類(原本)
- 月々の利用料金の支払いに手続きに必要なもの
- (家族間譲渡の場合)家族関係証明書類 ※住所・姓が同じ場合は不要
譲渡②譲受者のみが行く場合|委任状が必要
譲受者のみで手続きに行く場合に必要な書類は下記の通りです。
この場合譲渡者の本人確認書類はコピーでよいのですが、委任状が必要となります。
契約を引き継ぐ人のみが行く場合の必要書類
- 譲渡者の本人確認書類(コピー可)
- 委任状
- 譲受者の印鑑
- 譲受者の本人確認書類(原本)
- 月々の利用料金の支払いに手続きに必要なもの
- (家族間譲渡の場合)家族関係証明書類 ※住所・姓が同じ場合は不要
委任状の記入方法と注意点
委任状はau公式HPよりダウンロードでき、以下のような書式となります。
①この委任状を作成した日を記入します。
②上から4つめ「譲渡/継承(家族間譲渡含む)に関する手続き」に丸をします。
③譲渡・継承の場合この欄の記載は不要です。
④契約者欄に譲渡者の住所・氏名・連絡先・生年月日の記載と捺印、代理人欄に譲受者の住所・氏名・連絡先を記載します。
ココに注意
委任状の作成日から1ヶ月以内に受理された場合のみ有効です!
印鑑はゴム印やシャチハタ印でないものを使用しましょう!
代理人欄(譲受者のことを記入する欄)も含め全て、譲渡者自身の記入が必要となります!
※筆跡が違うと受理されません
必ず記入漏れや捺印漏れがないか確認しましょう!
承継の場合|亡くなったことがわかる書類が必要
承継の契約は契約を引き継ぐ人がおこないます。
契約を引き継ぐ人の関係書類に加えて、前契約者が亡くなったことが確認できる書類が必要となりますので注意が必要です。
承継に必要な書類
- 契約を引き継ぐ人の印鑑
- 契約を引き継ぐ人の本人確認書類(原本)
- 月々の利用料金の支払いに手続きに必要なもの
- 承継に関する書類(コピー可)
承継に関する書類は下記のとおりとなります。
承継に関する証明書類
- 戸籍謄本(抄本)
- 除籍謄本(抄本)
- 住民票
※全て発行から3ヶ月以内で相続関係が記載されている必要があり
※死亡記載がない場合は下記のいずれかも別途必要
- 死亡診断書
- 会葬礼状
- 新聞のお悔やみ欄
- 自治体に受理された死亡届(受理印あり)
- 火葬(埋葬)許可書
- 香典返し(亡くなられた方のフルネームの記載がある場合に限る)
- 斎場使用料の領収書(亡くなられた方のフルネームの記載がある場合に限る)
名義変更に必要な費用
名義変更の際に費用がかかることがあります。
場合によっては高額となる場合もありますので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
名義変更手数料|家族間の名義変更時は無料
auの名義変更に必要な手数料は3,850円となります。
この手数料は翌月のauケータイ・スマートフォン料金と合算して請求され、契約を引き継ぐ人が支払うこととなります。
なお、家族間譲渡の場合はこの手数料が無料となるため、家族間譲渡が適用できるように必要書類を揃えるようにしましょう。
端末代金の残債|分割払いの継続は不可
機種代金を分割支払い中であった場合、譲渡することができません。
残高の一括精算申し込みが完了した時点で譲渡が可能となります。
つまり譲渡をする際に端末の残債を一括精算する費用が必要となります。
最近のスマートフォンは機種によっては10万円を超えることもあり、その金額を支払う必要が出てくる場合もあるのであらかじめ残債を確認しておきましょう。
引き継ぐ人が18歳未満の場合の注意点|追加書類と親権者の来店が必要
auでは中学生以上であれば18歳未満でも契約が可能となります(小学生以下の場合親権者名義での契約)。その際の注意点を解説します。
譲受者が18歳未満の場合は親権者の同伴が必須
譲受者が18歳未満の場合、親権者の同伴が必須となります。
これは委任状があっても不可となりますので、必ず親権者と一緒に契約に行くようにしましょう。
譲受者が18歳未満の場合追加書類が必要
譲受者が18歳未満の場合は下記の追加書類が必要です。
18歳未満が契約する際の追加書類
- 親権者の本人確認書類(原本)
- 親権者の印鑑
- 親権者同意書およびフィルタリングサービス申出書
親権者同意書およびフィルタリングサービス申出書はau公式HPからダウンロード可能なので、印刷して記入しておきましょう。
なお、フィルタリングサービスとは未成年にとって有害なサイトに繋がらないようにフィルターをかけるサービスのことです。
18歳未満が契約をする際は原則このサービスに申し込むか、申し込まない場合は正当な理由を申し出る必要があります。
au名義変更の注意点
名義変更をする前の注意点を紹介します。名義変更手続きの前に対応が必要なものもあります。
しっかり確認して名義変更後に後悔することのないようにしましょう。
SIMロック解除がauショップのみ対応となる|手数料がかかる
携帯会社を通じて購入したスマートフォンには、他の携帯会社に乗り換えると使えなくなるものが存在します。それをSIMロックがかかっていると言います。
もちろんSIMロックされているかどうかは名義変更の際には全く関係ありません。ただし将来的に他社に乗り換える可能性が1%でもあるのであれば、名義変更手続きの前にWeb・アプリを使って無料でSIMロック解除をしておくことをお勧めします。
なおauのSIMロック解除については下記の記事でわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。
残価設定プログラムが適用できなくなる
auが提供している残債設定プログラムに関しては、下記の記事でそれぞれ詳しく解説しています。
残価設定プログラムを適用することを前提にしていた場合は、適用してから名義変更の手続きを行う必要があります。
現在の契約状況を確認し、適用できるタイミングがいつなのか確認して名義変更のタイミングを考えることが重要です。
譲渡月の利用料金は譲受者に請求がいく
譲渡日を含む月の料金は譲渡日を基準に譲渡者と譲受者に日割りして分けるなどの対応ができません。まとめて譲受者に請求がいくことになります。
また決済やチャージによる PAY残高への還元キャンペーンなどのに譲渡前に参加・条件達成をしたものの還元がされていない状態で譲渡手続きをすると、譲受者に還元されることになります。
家族とは言えお金のことで揉めるのは好ましくありません。お互い納得して精算ができるように譲渡契約前にしっかり話し合っておくと良いでしょう。
一緒にその他の手続きをする場合は追加書類が必要な場合がある
名義変更以外に手続きをしたい場合は、その手続きに必要な書類を必ず持参する必要があります。
例えば結婚に伴い同居していた親名義の携帯契約を家を離れる子どもに引き継ぐ場合、同時に氏名変更の必要が発生すればそれに必要な書類が必要となります。このケースだと配偶者の家族割に入ることになるケースもあり、その際は家族であることを証明する必要が出てきます。
そのほかの手続きが進まないことで、名義変更の手続きが進まないことも考えられます。
同時に複数の手続きをする際は、手続き自体が煩雑となる場合も多いのであらかじめ問い合わせるのも一つの手です。しっかり準備をして手続きに臨みましょう。
来店していない人名義のクレジットカードは支払い方法にできない
名義変更はするけど支払い自体は親が行うというパターンもあるでしょう。
契約者と違う名義のクレジットカードを支払い方法とすることは可能です。
しかし、この場合はクレジットカードの名義人が来店していないと支払い方法の設定ができず、手続き自体を進めることができなくなってしまいます。
クレジットカードの名義人が来店するように、しっかり予定を調整しましょう。
まとめ|必要なものをしっかり確認してからショップに行こう!
以上、auにおける名義変更の手順や必要書類や注意点をまとめました。
押さえてほしいポイントは下記のとおりです。
まとめ
- 手続きはauショップでしか受け付けていないため、二度手間にならないようにしっかり準備しよう!
- 家族間譲渡・継承の場合は手数料が無料なので家族関係書類を持参しよう!
- 譲渡者・譲受者双方の本人確認書類と印鑑が必要!
- 手続きに譲受者の来店が必須!譲渡者がいけないときは委任状が必要!
- 亡くなった方の契約を引き継ぐ場合は死亡したことがわかる書類が必要!
- 未成年が譲受者となる場合親権者の来店と同意書類が必要!
- 名義変更後はネットでSIMロック解除ができない・残価設定プログラムが使えない・請求やキャンペーン特典が譲渡者にいくなど注意点をしっかり押さえておこう!
- 一緒にほかの手続きをするときは、その手続きについてもしっかり準備しよう!
一見複雑に見えるau契約の名義変更ですが、一つ一つ整理していけばなんとかできそうなことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ただし譲渡者・譲受者2人が関わる手続きとなるため、ライフプランが大きく変わった後に手続きをしようとすると大変になってしまうこともあるでしょう。
思い立ったが吉日です。この記事を参考に子どもがある程度自立したタイミングで名義変更を済ませておきましょう。