楽天リンク(Rakuten Link)は、楽天モバイル専用のコミュニケーションアプリです。
一部の場合を除き、アプリを使った日本国内向けの電話なら通話料が無料に、Android版アプリならSMS送信料まで無料です。
さらに国際通話も楽天リンクアプリ同士なら無料になるほか、アプリ内でニュースやウォレットなどの便利な機能も利用できます。
楽天モバイルをお得に利用するなら楽天リンクは必須です。
本記事では、楽天モバイルの通話料や楽天リンクの概要、機能、使い方などについて徹底解説します。
目次
楽天リンクの特徴
楽天リンクは楽天モバイル専用の通話アプリです。LINEなどとは違いIP電話ではなくRCSという技術を使った通話となっています。
楽天モバイル契約者なら誰でも無料で使え、AndroidでもiPhoneでも使うことが可能で、主な機能・特徴は以下のとおりです。
- 国内通話が無料でかけ放題
- AndroidならSMSの送受信も無料
- Androidなら海外渡航時の着信通話料が無料
- ニュースやクーポンなどの機能もある
最大の特徴は、国内通話料が回数や時間を問わず無料になることで、携帯や固定電話、他社携帯など相手の端末と関係なく無料です。
また、4G、5Gのエリアに関わらず日本全国で使用が可能となっています。
普通に電話をかけると22円/30秒の通話料がかかりますが、楽天リンクアプリを利用すれば追加料は一切不要で国内通話がかけ放題となります。
0120や110番、117番の通話ができない
楽天リンクでは0120で始まる番号へ発信することはできず、自動でOS標準の電話が起動します。
ただ、0120はフリーダイヤルですので通話料はもちろんかかりません。
また、その他にも110番通報や117の時報サービスなどは楽天リンクで発信ができず、自動でOS標準の電話が起動します。
中には通話料がかかる番号もあるので注意してください。
以下で、楽天リンクでは発信ができない番号を一部紹介します。
発信先 | 電話番号 |
救急や消防 | 119 |
警察への通報 | 110 |
海上からの通報 | 118 |
災害用伝言ダイヤル | 171 |
天気予報 | 177 |
時報 | 117 |
その他にもいくつか楽天リンクからは発信ができない番号があるので、詳しく知りたい方は楽天モバイルの公式サイトにてご確認ください。
OS標準アプリでの通話は無料ではない
前述のとおり、楽天モバイルの通話料は楽天リンクを利用することで無料になります。
ただし、OS標準の通話アプリを使う本来の通話料は無料ではなく、国内通話料は30秒当たり22円と、他のキャリアや格安SIMと同等の料金が発生します。
OS標準アプリを使った15分以内の通話料が無料になる15分電話かけ放題オプションもありますが、楽天リンクアプリを使えば国内通話料が無料となるため、楽天リンクを使いたくない理由などがある場合を除いて基本的には不要です。
海外通話料は国や地域によって異なる
楽天モバイルでは海外通話(国際通話)もできます。
ただし、楽天リンクアプリ同士でない海外通話は「国・地域別従量課金」といって料金が発生するので注意しておきましょう。
以下に主な国・地域別の通話料をまとめました(日本から海外の携帯電話番号にかける場合)。
国・地域 | 通話料 |
アメリカ | 34円/30秒 |
韓国 | 57円/30秒 |
中国 | 57円/30秒 |
オーストラリア | 68円/30秒 |
イギリス | 108円/30秒 |
ドイツ | 108円/30秒 |
フランス | 108円/30秒 |
また、標準アプリは海外で着信を受けたときでも料金が発生するので注意しましょう。
楽天リンク基本機能!通話以外にも色々な機能がある
ここからは楽天リンクの基本機能について紹介していきます。
- 通話(国内/海外)
- SMS(国内/海外)
- メッセージ/グループチャット
- 楽メール
- 連絡先の登録・管理
- ニュースの閲覧・クーポンの利用
- お支払い・ポイントの確認
基本的には通話アプリですが、上記のように通話以外にもさまざまな機能があります。
通話(国内/海外)
楽天リンクのもっとも基本的な機能が通話です。
通常の電話アプリ同様、ダイヤルパッドから直接電話番号を入力するか、電話帳から発信先を選択しても電話がかけられ、着信履歴からの折り返し電話も可能です。
また、海外でも使え、69の国と地域から日本への通話料も楽天リンク経由であれば0円となっています。
楽天リンクを利用しているユーザー同士ならビデオ通話も可能ですが、iOS版では非対応となっております。
SMS(国内/海外)
Android版の楽天リンクアプリからはSMSの送受信が可能です。iOS版アプリには送受信機能がないため注意しましょう。
通常のSMSは70文字につき3.3円の送信料がかかりますが、楽天リンク経由ならSMSの料金はかかりません。
Android版の楽天リンクアプリでSMSを送信する手順は以下の通りです。
- 「メッセージ」タブをタップ
- 右下の「+」ボタンをタップ
- 「新規メッセージ」をタップ
- SMSを送信したい連絡先をタップ
対象の国と地域であれば国際SMSも送信料がかからなく、使い方は国内とほぼ同じです。
メッセージ/グループチャット
楽天リンクユーザー同士なら国内外かかわらず、無料でメッセージの送受信やグループチャットが可能です。
メッセージの送り方はSMSと全く同じで、グループチャットをする場合は以下の手順でグループを作成しましょう。
- 「メッセージ」タブをタップ
- 右下の「+」ボタンをタップ
- 「グループ作成」をタップ
- 参加メンバーを選択
- 「完了」ボタンをタップ
楽メール
以前は大手キャリアと同じようなキャリアメールの提供がありませんでしたが、2022年7月より「楽メール」というサービス名で開始されました。
ただし、こちらは楽天リンク上でのみ利用できるメールアドレスとなっており、他のメールソフト等での利用は現状できません。
楽メールの詳細については下記記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
連絡先の登録・管理
楽天リンクアプリでは連絡先の新規登録や管理もできます。
新規登録手順は以下の通りです。
- 「通話」タブをタップ
- 「連絡先の追加」アイコンをタップ
- 登録したい電話番号を入力
- 「次へ」をタップ
- 連絡先の名前を入力し右上の「チェックマーク」をタップ
ニュースの閲覧・クーポンの利用
楽天リンクアプリではAndroid版でもiOS版でもニュースの閲覧やクーポンの利用が可能です。
ナビゲーションメニューから「ニュース」をタップすると最新のニュースが表示され、芸能やスポーツ、ITといったタブで分かれており、タブの並び替えや表示/非表示の設定も可能です。
ニュースの中でさらに「クーポン」のタブを押すとレストランやファストフード店、コンビニなど、多種多様なクーポンが表示されて利用できるようになっております。
利用したいクーポンをタップすると、利用方法や注意点などの詳細をチェックできますよ。
支払い・ポイントの確認
楽天リンクアプリには「ウォレット」機能があり、楽天の各種金融サービスを利用できます。
「ポイントカード」を押せば楽天ポイントの確認が可能で、楽天ペイや楽天Edyなど、楽天の各種金融サービスが表示されます。
ただし、現時点(2023年6月)では楽天リンクアプリから各サービスのアプリを起動できるだけとなっており、例えば楽天ペイをタップすると楽天ペイアプリが起動します。
アプリがインストールされていない場合はアプリストアが立ち上がりそのままインストールが可能です。
楽天リンクインストール~利用方法・使い方
楽天リンクは各アプリストアからダウンロード・インストールできます。
AndroidはGoogle Playから、iPhoneはApp Storeからダウンロードしてください。インストールが終わったら初期設定しましょう。
Android版の初期設定手順は以下のとおりです。
- アプリを起動し「同意してはじめる」をタップ
- 「位置情報提供協力のお願い」画面で「同意しない」か「同意する」をタップ
- 「快適なサービスをご利用いただくための情報提供について」画面で「同意しない」か「同意する」をタップする
- 楽天アカウントにログイン
- 楽天モバイルの携帯電話番号を入力
- SMSに届く認証コードを入力し「確認する」をタップ
iPhone版の初期設定手順は以下のとおりです。
- アプリを起動し「はじめる」をタップ
- 「位置情報提供協力のお願い」画面で「拒否」か「承認」をタップ
- 「品質改善と最適な広告配信へのご協力のお願い」画面で「拒否」か「承認」をタップ
- 楽天アカウントにログイン
- 楽天モバイルの携帯電話番号を入力して「送信」をタップ
楽天リンクはRakuten最強プランの契約者だけ利用できる
楽天リンクはRakuten最強プランを契約していることが利用条件です。
そのため、MVNO時代の旧楽天モバイルの契約をしている場合はプラン変更をしなければなりません。
また、楽天回線対応製品以外の場合は正常に動かない可能性やサポートが受けられない場合があるので注意しましょう。
楽天モバイルの公式サイトで自分が楽天回線対応の製品を使っているのかどうかを確かめることが可能です。機種が対応しているかどうかもチェックしましょう。
対応機種は?
楽天リンクの対応機種は以下の通りです。
- Android版:Android 9以降を搭載した楽天回線対応製品
- iOS版:iOS 14.4以降を搭載したiPhone 6s以降のiPhone
Android版はAndroid 9以降を搭載し、かつ楽天回線に対応している機種で使えます。
楽天モバイルでセット購入した機種であればいずれでも利用可能です。
自分で端末を用意する場合は楽天回線対応製品ページから楽天モバイルが利用できるかどうかチェックしてください。
iOS版はiPhone 6s以降の機種は対象となっていますが、iPhone X以前に発売された機種は動作保証の対象外となっています。
楽天リンクで実際に通話して良いと感じたこと
ここからは実際に楽天リンクの通話を使用して感じたポイントを解説させていただきます。
前述したように楽天リンクについてはRCSという技術を使っており、インターネット回線を介した通話サービスとなっています。
そのため、通信が安定しない場所で電話するとストレスに感じるかもしれません。
実際、建物の中は電波が反響しやすく通信が不安定になる傾向にあるため、通話は快適とは言えませんでした。
特にエレベーターなどの狭い空間では、なかなかスムーズに会話できない事も多くなります。
楽天リンクの通話品質を上げるためにすべきポイント
楽天リンクでの通話は、先ほど解説したように回線の接続状況に依存します。
そのため、通信速度に比例するように通話の品質に影響が出ます。
Wi-Fiの接続を切る
Wi-Fi接続時に通話してみて通話品質に問題がなければそのままの利用で問題ありません。
しかし、通話品質が低いと感じたら、Wi-Fiの接続を切って電話してみてください。
Wi-Fiの接続を切った状態にすることで改善されることがあります。
楽天リンクの注意点
国内通話がかけ放題になる楽天リンクはとても便利なサービスですが、注意しておかなければならないポイントもあります。
場合によってはデメリットにもなりえるので、契約する際に問題にならないか検討することをおすすめします。
通話品質が良くはない
国内通話無制限で行える楽天リンクですが、既にご紹介したように回線の混雑状況によっては通信品質があまり良くないところが注意点の1つです。
パケット通信を用いた通話を行う楽天リンクは電話回線を通した通信を行わないことから、回線の速度が通話品質の悪さの原因ともなってしまいます。
動作保証外の端末の使用はおすすめできない
楽天リンクを利用しているユーザーの中には動作保証外の端末を使う予定の人もいると思いますが、必ずしも使えると保証されていません。
たとえ正常に動作しなかったとしても、保証外の端末についてはサポートが受けられません。
使用するかどうかは全て自己責任となるので、正常に問題なく使うことができる端末を使った方がいいでしょう。
楽天リンクを開いておかないと通話にお金がかかってしまう
楽天リンクをインストールして設定したからといって、通話が無料になるというわけではありません。
あくまでもアプリを通すことで使い放題となるので、通話するときは必ず楽天リンクから通話を行うようにしてください。
それを忘れてつい標準のアプリで電話をしてしまうと、通常の通話料がかかってしまいます。
ナビダイヤルなどは通話料無料の対象外
これは他のキャリアや格安SIMのかけ放題プランでも同様ですが、楽天リンクからの通話でもナビダイヤル(0570)は対象外なっています。
ナビダイヤルは3分間当たり99円(平日昼間)の料金が発生するので注意しましょう。
海外にかけると通話料が発生する
楽天リンクは相手が海外にいても楽天リンク同士であれば通話料は無料ですが、通常の海外の電話番号にかけると通話料します。
楽天リンク同士でなくても無料になるのは国内通話だけなので気をつけましょう。
iPhoneは海外で着信すると料金が発生する
Android版の楽天リンクアプリであれば海外で着信しても通話料は発生しません。
しかし、iPhoneは楽天リンクアプリではなくOS標準アプリで着信するため、着信時でも料金が発生することに注意が必要です。
楽天モバイルの通話料に関するよくある質問4選
楽天モバイルの通話料に関するよくある質問をまとめましたので、ぜひ確認してください。
なお、iOS版の楽天リンクアプリにはテレビ電話(ビデオ通話)機能がありません。
例えば、4月1日から4月30日までの通話料を確認する場合、5月7日以降に利用明細がダウンロード可能となります。
なお、料金が確定する前に「利用状況」のタブから通話状況とその料金を確認することも可能です。
実際に、楽天モバイルのAIチャットで確認してみました。
出典:楽天モバイル公式(https://network.mobile.rakuten.co.jp/support/?l-id=gnavi_support)
楽天リンクではなくOS標準アプリで電話をかけてしまった
ナビダイヤル(0570)など特番に電話をかけてしまった
OS標準アプリで海外着信をしてしまった
留守番電話に録音された伝言を確認するために「1417」にダイヤルしてしまった
ちなみに、楽天リンクアプリであれば050ナンバーへの発信も無料です。
まとめ
以上、楽天モバイルの通話アプリ「楽天リンク」について解説しました。
- 楽天リンクは楽天モバイル専用の通話アプリ
- 国内の通話料・SMS送信料が無料になる
- 海外でも通話・SMSが使える
- 楽天リンクユーザー同士ならグループチャットやビデオ通話も可能
- ニュースやウォレット機能もある
楽天リンクを使うと国内の通話料/SMS送信料が無料になります。
オプション料やアプリ利用料などは一切不要です。
追加料金をかけずに通話料やSMS送信料が無料になるわけですから、使わない手はありませんね。
楽天モバイルユーザーなら誰でも使えるので、契約したら必ずダウンロードしましょう。
なお、楽天モバイル以外の格安SIM等の通話料についても知りたい方は、下記記事も併せて参考にしてみてください。